「2022年9月」の記事一覧

読書:わけがわかる中学社会 / 学研プラス

水色チェックマークのあるタイトル作品のネタバレを含みます

クイズ形式の中学社会全般(地理・歴史・公民)の本。先週も似たような本(中学社会のなぜ?が1冊でしっかりわかる本)を読んだのだが、これがまるでダメだったので、復習がてらを読み返した。

読書:中学社会のなぜ?が1冊でしっかりわかる本 / 玉田久文読書:中学社会のなぜ?が1冊でしっかりわかる本 / 玉田久文

わけがわかる中学社会 / 学研プラス

流石に1週間前に似たような範囲をざっくり読んだので、そこそこの精度で答えることができた。

本「Q.正倉院の宝物の中に西アジアやインドから伝わったものがあるのはなぜ?」
私「正倉院、覚えていますよ!鑑真!!!!!!!あと遣唐使!!!!!」
本「A.シルクロードを通って唐に伝わったものが日本にもたらされたからです」

はい……。中途半端なキーワード暗記をしてしまっていた……。テストでもないのに、暗記でキーワードをうろ覚えするなどといったことをしてしまう己の不甲斐なさよ。ちゃんとストーリー込みで、歴史の流れを覚えることに努めなければなあ。まあいつか、奈良旅行とか行くか。大仏見たいし……赤の神紋で連城も仏像見てたし……(??)

個人的にテンションが上がった問いは、「なぜアメリカには円形の畑が広がっているのか?」というもの。これは機械で円形を水を撒くからでしょ!?!?!?これはね、火星テラフォーミングゲームで見たことある!!!!とゲーム脳だけで自信満々に答えられたし、実際その通りだったので楽しかった。

あと、「ブラジルの公用語がスペイン語ではなく、ポルトガル語なのはなぜ?」という問いもあったんだけど、これはポルトガル史を勉強中だったためさすがにニコニコで答えることができた。ニコニコで答えるようなもんでもないけどな、植民地云々の歴史はな。クイズの楽しみがわかってきたかもしれん。

社会を学び直して面白いなと思ったところは、世界の地理や歴史に興味を持ち始めることはまあ当然として、それまで漠然と憧れていたヨーロッパ文化の諸々に対し、「いや……ちょっと色々……あの……怖すぎるな……」と我に返ってしまったところかもしれない。なんとなく漠然としたままだと、今の諸外国のポジティブイメージ戦略の情報量に自ら屈するしかないんだな。日本も全く人のことは言えないし、過去=現在ではないのでなんだけど、今までとは少し違った、変化のある見方ができるようになったという自分自身の変化は、楽しいものである。これは勉強全般に言える効果かも。

読書:ポルトガル史[増補新版](2) / 金七紀男

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今回はP43〜53の以下の章を読んだ。

  • 第四章 ポルトガルの建国

▼前回

読書:ポルトガル史[増補新版](1) / 金七紀男読書:ポルトガル史[増補新版](1) / 金七紀男

この章を読むだけで済むはずなのだが、わからん用語も調べて理解しようと努めたところ、時間がかかり過ぎて泣いてしまった。ともあれ、なんとか読み終えた『第四章 ポルトガルの建国』。

レコンキスタの後にポルカトゥーレ伯領の成立があって、カスティーリャ王国から独立し、ポルカトル王国ができたという話。このポルトカトゥーレ伯領が、やがて英単語Port(ポート)の由来となった港町ポルトゥス・カレになり、現在のポルト(都市)に至るというやつ…のかな?レコンキスタより後の成立っぽいので、思ったよりポルトガルは新しい国なのかもしれない、と感じたが、レコンキスタが思ったより古かっただけの気もするな。なんとなくレコンキスタの期間をWikiで調べてみたところ、次の通り。

レコンキスタ(スペイン語: Reconquista)は、718年から1492年までに行われた、複数のキリスト教国家によるイベリア半島の再征服活動の総称である。

Wikipedia

いや長いな!!!約800年!!!!!!!!!!!!!!

ポルトガルは12世紀の成立のはずだろ!計算が合わねえ!いい加減にしろ!ここでまた自分の浅い理解に苦しみながら、また何度も同じページを見る苦しみに耐えたりした。でも読み直すたびに「修道院の国っていうイメージのあるポルトガルだけど、成立からしてもうローマ教皇庁の承認が必要だったりで完全にカトリックやねんな」「ヨーロッパの南の端ってイメージがあったけど、封建制度だしガチガチカトリックだし、荘園もある……典型的ヨーロッパって感じ……」「と思えばそうでもないところもある」と発見を捻り出すなどできた。細かいことを諦めること自体はもう諦めているのだが、ちょっとずつ理解ができる項目が増えると、読み返した時、以前は目が滑って頭に入らなかった言葉に目を向ける余裕ができているような気がする。

とはいえ、今日は疲れてしまったので…ここまで!

特に読み終わった本は無いデー

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今日はボンヤリが過ぎて読み終えられた本が無かった。こういう日は直近で見たおもしろコンテンツの紹介とする。

パレオな男

記憶とは注意の技術であり、記憶とは私たちそのもの……やっぱり!?ボンヤリしながら多くのことを得ようとしちゃダメだな、気をつけよう。また、歳を取るごとに、注意を払わなくても自分の経験と解釈だけでなんとかできることに気づいてしまい、楽であるが故に無意識に注意を払わなくなってきているきらいはある。気をつけよう!こわ〜〜!

記事失念(なんか足を組むのは良く無いという話)

足を組むのが身体にとって良く無いのははね、わかってるんですよ…とうっすら思いはしながらも辞められなかったのだが、改めて、ちゃんと矯正しよう!と思った話。記事のリンク先を失念してしまったので話半分で聞いてほしいのだが、足を組むことを長年続けるデメリットというのは「当然身体のバランスが崩れる、老いた時に足の関節にダメージが相当来る、歯の噛み合わせも悪くなる、肩こり・腰痛が悪化するしすぐに疲れようになる」らしい。……こわい!老いた時に足の関節にガタが来るかもしれないのが一番怖い!散歩を習慣にすることによって、日々かろうじて運動強度を稼いでいるのだが、その散歩に必要な足について関節を痛めたりで動くことが億劫になってしまうと、おそらく私の健康プランがすべてが狂う……!考えただけでも怖すぎるので、足を組むのはやめようと思いました。これが歳を取った人間の発想よ、見てるか世界。

【合法】本当に存在した「射殺権」の話【昔ばなし】

亜留間先生のTwitterと動画で少し聞いたことあるやつの本命〜〜〜〜〜〜〜〜!!
悪を成敗する悪を見た悪が手をつけ、それのバックアップを受けていた悪の組織のボスがGHQの対策として一考を案じてフッ軽にマッカーサー元帥に直訴し、全国の拳銃と射殺権なる訓令と己の権威を維持してホニャララというなんとも凄まじい話だった。

みんな怖い話なのなに?(おもしろコンテンツとは?)

読書:葬送のフリーレン 1〜9巻 / 山田鐘人、アベツカサ

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先日、TOHO animation 10周年 大感謝祭のYoutube生配信を見た際に、週刊少年サンデーで連載中の漫画・葬送のフリーレンがアニメ化すると知ったので、アニメ化するくらい面白いなら読んでみたいなあと思って手に取った次第。なんだかんだで異世界おじさんも面白かったもんな。流石に既刊数が20巻以上あると厳しいが、9巻ならまだ追いつける!と思えたのも大きかったかも。そういうわけで、今日は一気に9巻まで読み切った。

葬送のフリーレン 1〜9巻 / 山田鐘人、アベツカサ

この漫画は、魔王を倒した勇者一行のアフターストーリーになる。魔王・勇者という役割が存在することからも分かる通り、結構王道なファンタジーの世界で、勇者・僧侶・ドワーフの斧使い・エルフの魔法使いが勇者一行のメンバーだった。タイトルにもある、この『フリーレン』というエルフの魔法使いの少女が本作の主人公となる。
エルフは長寿である。魔王を倒した50年後、老いた元メンバーたちと再会し、人間である勇者と僧侶のその寿命をなんとなく看取ったフリーレンだが、人間の寿命の短さに、そして何も知らないままであったことに気づき、困惑した。そして僧侶の義理の娘を共に、人間を理解するために旅立った、というもの。

サンデーの作品は随分追いかけてなかったけれど、今こういうジャンルもやっているんだ!?まずそれが意外だったが、とても面白かった。創作を見る際、長い年月を生きる種族の視点や死生観の描写を見るのが結構好きなのだが、それが今回の漫画ではドンピシャだったのが大きいのかもしれない(主人公のフリーレンはエルフゆえに1000年以上生きている)。

最初の数巻を読んでいるうちは、うっすらと「これは物語の着地点はどこになるんだ……?過去の思い出を振り返るだけではネタ切れちゃうだろ」と余計な心配もしていたのだが、なんやかんやあってフリーレン一行には最終目的地ができ、その場所のかつて行ったことのある魔王城であり、道中、過去に倒し切れなかった魔王の配下達と揉めながらも過去の道をもう一度進む、と大まかな指針が示されたあたりから安心して読み進めることができた。

9巻も気になるところで終わってしまったので、また一つ追いかける漫画ができてしまった。私の好きな系統のストーリだったので、アニメ化されたら、それも観てみたいなあ。

読書:「便利」は人を不幸にする / 佐倉統

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本のタイトルを見た瞬間、多分こういうことを言いたい本なのでは?という仮説を立ててみた。

▼なぜ便利は人を不幸にすると言えるのか?

  • 不便さから工夫が生じると思えば、すでに便利であることはそれ以上の工夫の余地をなくすし、容易に扱えることは、すなわち理解も容易なものだという錯覚を生むから?(インフラや水道水の蛇口の仕組みなんか知らなくても、水は飲める世の中である)
  • 選択肢が多ければ多いほど、人は比較・検討に認知負荷がかかるのでは?(うろ覚え『選択の化学』)
  • 不便であれば、本当に必要なことにしかフォーカスができず、リソースの分配について明確な優先順位がつけられる。便利さは、あらゆる難易度を「簡単」にまで平すので、便利さが溢れると、簡単なものが溢れて、何を優先すべきかはっきりしにくい?とはいえ、不便すぎて生活水汲むのに半日かかる生活は嫌だな……。最終的に労働時間は変わってなさそうだから、生きるってそんなもんなのかもしれないが。

大まかに、こんなところかな。
それじゃあ実際に本を読んでみるか、レッツゴー鎌倉!

「便利」は人を不幸にする / 佐倉統

しまった、この本……読んだことがある……!!(P16めで強烈な既視感)
読んだ覚えがあるせいか、ちょっとパラ読みになってしまった。以下、本の内容と私の感想が入り混じったメモ。

・きりのない欲望。終わりのない不幸。どの時代、どの場所にいようと、結局のところ、人間のあらゆる悩みの総量は同じなのである、という仮説があるそうな。ここを読んで、「これ聞いたことある!それで、数年前の私は納得した覚えがある!この本読んだことあるな!?」と気づいた。ちなみに今は、数年前よりも悩みが減った(悩みの質も良い方へ変わった)という体感があるので、「え〜そうか〜?」と太々しく言える体になってしまった。

・最近の家電はすごい。知識のない人でも簡単に扱えることができ、スイッチひとつで飯が作れるし、掃除機も動く。何もしなくても冷蔵庫は冷えている。それらを動かす電気について意識することも特にない。認知負荷が全くかからないまま、ただ無意識に便利さを享受できるということは、とても素晴らしいことだ。しかし、便利に扱えるせいで意識に登らず、なんとなく知っているというだけで十分、理解をしようとまでは思わない、ということもある。それが大きなデメリットになることはあった。東日本大震災、原発などの災害への認識、それらへ対応する専門家への対応などだ。便利さを支えている技術が理解の範囲を超えているものだという認識は、ある程度持つ必要があるのではないか。

・個人ごとに独自の価値観を持つとはいうが、今は「便利」「快適」「安い」「速い」という前提が当たり前になってきているのでは?世界が多様化しているとは思うが、根っこのところはみんな同じになりつつあるのかも。(葉っぱの生存戦略)

・便利さで生まれた余剰時間で人は自由を得られるが、便利すぎると単純に人から「動き」を奪うものかもしれない。寝っ転がってスマホいじってばっかりになってしまうだとか。人も動物なので、単純に動くこと・思考を働かせること、この辺りはできた方がいいだろうと思うし、なんかいい感じにフュージョンできるような新しい便利さの概念がもっと生まれないものかな。

・アー!!!!伊藤計劃のハーモニーの話してる!!!!!!そういえば私この本で伊藤計劃を知ったような気もする!!!!!!!!!数年越しの伏線を回収してしまった。数年前の私へ、その小説は今の私が読んでおいたから、感謝してくれよな。

パーフェクトハーモニーってまだ通じるのかなパーフェクトハーモニーってまだ通じるのかな

メモは以上。事前に考えた本の内容の想定とは、まあまあ一致していて、まあまあ外れたと言ったところ。
私の総論としては、単純に人間の人格というかモラルというか、そういうものが今の技術に追いついとらんから、運が悪いと不幸になっちゃうことが多いのでは。じゃあどうするか、という課題が当然セットになってくるわけだが、どうしような…。なんだか雑なまとめになってしまった。