パーフェクトハーモニーってまだ通じるのかな

水色チェックマークのあるタイトル作品のネタバレを含みます

この陽気、流石にユニクロの超極暖の上にヒートテックタートルネックを着て、その上にフリースジャケットを羽織るという厳重な装備はやめました。春用の服に変えたら、体が驚くほど軽く感じる。そろそろ衣替えしよう。

ハーモニー / 伊藤 計劃

昨日の続きから一気に読み通した。ネタバレ。
なるほどこういう終わり方。自分を律することのすべてを外注にすると人は本当ダメになるというのは同意だなあ。また、意志というのはモジュールの集合体であって一貫性はないというモジュール理論?モジュール説?は、『パレオな男』の記事で読んだことがある。『だれもが偽善者になる本当の理由』という本に載っている、進化心理学の学者が提唱した説らしい。そのモジュールの不協和音を制御した結果意志が消えたのなら、このような合理的幸せが世界に訪れるだろう、ということなのかな。うーん、そんなにうまくいくか?我々人間は、そのモジュールの不協和音をうまく悪用して言語習得やバイアス、認知が成り立ってるのではないか?とは考えるものの、終わり方には「おおっ」と意外性を感じたので、小説として面白かった。
この終わりにたどり着くまでに引っかかったのが、多用されるHTMLタグ(プライベートでもタグ見たくない)、いかにも創作世界のアニマっぽい女の子の作り(私は感情移入しやすい方なのだが、微妙に受け付けなくて、今回は没入感なかった)。あと途中、虐殺器官がどうのこうのという話が出て、著書の方は『虐殺器官』という小説で有名になった方だということは知っていたため、「しまったこれは虐殺器官の続編か?読む順番間違えた?」と不安になったものの、読み終わってみれば特に問題なかったように感じたので、これはノーカンとしよう。
ともあれ、この小説は面白かったので、虐殺器官も買ってみようかなあ。

あかね

静岡に住む、30代後半のものです。当時何に興味かあったのかを振り返るとき用に、読んだ本やYoutube動画、考えたことなどを書いていきます。