「勉強・学習」の記事一覧

世界中の梅林止渇を集めてみたい

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勉強が面白くなる瞬間 / パク・ソンヒョク

勉強の効率化?エビデンスのある学習法?そんなことよりまず先に自分で決意するべきことがあるだろ!というような勢いで、いい意味での精神論・根性論を叩きつけてくるお勉強の本。前半がメチャクチャ良くて付箋だらけになってしまった。

勉強とは、常に自分の不甲斐なさ、物分かりの悪さ、勉強をサボって時間を無駄にしたという後悔というネガティブさと向き合いながら、自分を成長させるための行為である。もっと言えば、勉強を決心する瞬間には「熱意」「チャレンジ精神」が必要だし、続けていくには「積極性」「体調管理能力」「集中力」「根気」、逃げない自分になるための「自己説得力」「自制心」なども身に付けなくてはならないし、達成すれば「自信」「目標達成能力」、国語は「語彙力」「表現力」、数学は「観察力」「論理力」「推理力」が鍛えられ、と次々に自分を鍛えるものであり、などと説得してくる文章の熱量と、「夢とはなりたい職業ではなく、自分が生きたい姿である」という締めくくりにグッとくるものがあった。勉強のモチベーションに最適な一冊のように思う。

ぜんぜん関係ないんだけど、三国志の曹操が『見よ兵士たち!もう少し先を行けばうまい梅があるぞ!』と梅で兵士を鼓舞して勢いづかせるシーンが本の中の例え話で出てきた(四字熟語『梅林止渇』の語源らしい)。この梅の話、私の地元の民話にも『ここはかつて徳川の兵が通った際、将軍が疲れた果てた兵士たちに、あの向こうには梅がたくさんなるのだと〜』的な同じようなヤツがあったのを思い出して、メチャクチャ笑ってしまった。これもしかして、世界中に似たようなパターンの梅話があるやつ?

浜岡風土記 / 浜岡史談会

ありったけの夢をかき集め

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天冥の標Ⅰ メニー・メニー・シープ(上) / 小川一水

日本の作家が書いた、2009年に出たシリーズもののSF小説。舞台は西暦2803年、植民星メニー・メニー・シープにやってきた人類の話。入植から300年が経ち、この惑星へ降り立つ際のいざこざで、高度な文明は失われてしまったとされる。また、代謝系が変化して、通常の人間とは異なる生態を獲得した種族もいる。そのような世界の片隅で、医者をしている男がいた。彼は、ある日「怪物」と呼ばれる見た目をした生き物と出会う……みたいな始まりのやつ。

やっぱこの世界も、上級国民(議会議員)と下級国民(生産市民)、非人間(怪物、アンドロイド等)の格差みたいな話あるな〜!?倫理観を地球に置いてきたのか?SF小説に、高度な文明、高度な科学力、高度な人間性を期待するのが間違っとるのか!?でも、優しそうな女性議員が煙草を吸っていたシーンは、SF小説お決まりのやつなので良かった。あるある…煙草を吸うインテリ…!

地球からは家畜を羊しか持ち込めず、この植民星で石油や鉄鉱石があんまり取れないのは厳しそう。電気で大半を賄うのにも、大掛かりな設備を維持するにも、鉄は朽ちるとは思うが、そうするとやっぱこの植民星で文明保ったまま生きていくのは無理なのでは?一部のアンドロイドの維持に必要なレアメタルも採れんだろう。と思いながら読み進めていたが、お偉いさんもやっぱこの星は嫌らしい。市民たちに節電の圧政を敷いていたが、その電力で、300年前に乗ってきた宇宙船を再起動させて、他の星へ行きたいようだ。まあそうなる……。上からの圧政に対し、反旗を翻した主人公たちの活動や、植民星を開拓して新しい移住先を探そうとする一味たちを見ながら、上巻は終わり。
続きはまた今度読もう。

勉強する気はなぜ起こらないのか / 外山美樹

う、ウーン!大体知っている話だった。目標や環境の設定、セルフコントロールの忍耐力、マシュマロ実験と、そのマシュマロ実験は特殊な環境下で行われたのであって、再現性は無いみたいな話も含めて……!ちくまプリマー新書を信用しすぎていた。目次をちゃんと読めば免れることができた事態だったのに、しまったな。途中で通読を断念。

いつやるの?

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独学大全 — 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法 / 読書猿

やさしい英語の学習アプリから始まり、1日15問の漢字の書き取り、小学生の国語教材、中学の公民・地理と、最近楽しく学習のお時間を取れているので、興味があるうちに買えとばかりに1000Pを超えるの知の鈍器と噂の『独学大全』を手に取った。紙としばらく迷ったが、Kindleで購入。まあ鈍器が欲しくなったら別途買えばいい、と自分に言い聞かせるが、果たしてどうかな……(メチャクチャ貧乏性)。

さすがに1週間で読破してやるとかそういう類のものではないと思うので、今日から少しずつ読み進めるとする。評判がとてもいい本なので、じっくり学んでいきたい。本日は「第1部 なぜ学ぶのかに立ち返ろう」の「第1章 志を立てる」まで読み、なぜ学ぶのか?の動機づけから掘り下げて、その後の独学のモチベーションにつなげる核を可視化させるところまで読み進めた。

以下は、個人用のメモ。
私が学習したい動機がはいくつかあって、以下の通り。

(1)知識を得れば得るほど、日常で「お?これってこういうことだったよね」みたいな、ちょっとした気づきと楽しみが増える。学ぶことは人生の彩りになる。

(2)ほぼ(1)と同じではあるのだが、本や漫画を読んだり解説系動画を見たりして知識を得た後、散歩したり風呂に入っている途中、急に「あ、つまりこういうことか!?こういう解釈もできる!」とテーマに対して閃くことがあって、その現象がとても好き。この閃きでさらに連鎖的に閃くことがあって、「閃きのばよえーん」に辿り着くと、その瞬間メチャメチャ生き生きとメモをとってしまう。ばよえーんは歳がバレる。

(3)受動的に情報を大量浴びることはあまりよろしくないと考えている。体系立たず整理もできないままゴチャゴチャ覚えられるほど私の頭のキャパシティがあるわけではないし、返って将来頭ボケそう。ちょっと整理しながら、能動的に、興味のある分野を学習する(自分で考えて咀嚼して血肉にする)習慣を身につけたい。

(4)何処かの本で得たやり方で、悩みや考え事、何でもかんでも一旦紙に書き出す癖がつき、頭の中のゴチャゴチャの整理には言語や図形で可視化することがメチャ有効と思い知る。こういうのを知りたいし、活かしたいと思う。

(5)ちゃんと学んだダイエット知識で10kg以上痩せた、つまり、これまでの怠惰な習慣と本能に対して、学習した知識でぶん殴って勝てた成功体験がある。

(6)学生時代に真面目に勉強しなかったのだが、それが今になってちょっともったいなかったな〜と思っている。基礎知識があれば、今まで読んでいた本ももっと楽しくなったと思う。ただ勉強の代わりに熱中していたことで今食っているので、悪いことだったとも思い難い(今得ているこの環境が、私の理想のそれに限りなく近い)。私の勉強したいタイミングは、今だったんだろうな……ということは?いつやるの?今でしょ(結論)

これをもとに、本の中で紹介された『動機付けマップ』を作っていきた…眠い…今日はここまで!