「未分類」の記事一覧

われわれはなぜ正直で謙虚で意地悪ではないのか

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暖かくなって散歩をするようになってから、寝床が僅かにジャリジャリしている。

読書 ※ネタバレ

  • われわれはなぜ嘘つきで自信過剰でお人好しなのか 進化心理学で読み解く、人類の驚くべき戦略 / ウィリアム フォン・ヒッペル
    PUIPUIモルカーを見ていると「人類は愚か……」「プイ」と呟いてしまうのは人の性かと思われるが、そもそも人はなぜこのような「嘘つきで自信過剰でお人好し」という戦略で進化がうまくいっているのか?という疑問が湧いて手に取った、ような気がする。全く関係ない話だが、このメチャ長タイトルなに?
    とりあえず気になる章だけ読むか~と考え、いきなり第3部(ざっくりいうと進化と幸福について)を読むことにした。おもろ。人類の進化・学習には、生物全般がよく行う遊びと、人間特有の能力・物語性(ストーリーテリング)が不可分だった、あたりで、昨日読んだ今井むつみ先生の「学びとは何か」で出てきた、物語で覚える記憶術のことを思い出して、記憶術にストーリーが有効なのは、人類進化上これを磨いてきたからなのかも!と納得が行った。並行して読書しているとき、こういうピタリとくる瞬間があるのが一等楽しく思う。ちゃんと読んでみたらちゃんと面白い本だったので、気が向いたら一章から読もうと思います。
  • 東大教授の考え続ける力がつく 思考習慣 / 西成活裕
    本日40%くらいまで。
    全体的に「そうだよねー」という感じで特に目新しい教えは出てこなかったような。でも、途中出てきた『大抵の人は早く終わらせることを優先しがちだが、仕事ができる人はギリギリまで粘り強く考え続ける』という箇所には、「そ、そうか……?この先生の環境ではさっさと課題を終わらせようと思っている人が多い印象なのかな……さすが東大だな……」と何だか新鮮さを感じてしまった。なんだろう、私の中に、ビジネス書でよく見かける『仕事がダメなやつは期限ギリギリに慌てて持ってくる、仕事ができるやつは叩き台を早く出してくる』みたいなイマジナリー落ちこぼれがいたのかもしれないな。「ちゃんと考えられるのに、さっさと片付けちゃうのは勿体無いよ!まだ考える余地あるからギリギリまで考えて!」みたいな教えが出てくるあたり、真っ当な人間のいる真っ当な職場っぽいのが先生の持論の根底にあり、かつ話の展開がご自身の経験を語るスタイル(巻末の参考文献もゼロ)なので、やや不安を感じるものの、おっしゃることは整理されていて私にも分かりやすい。この本も大衆向けに書かれた感じかな。助かります。

何が快かを言語化できればプログラミングできるのか?

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前々よりずっと流行っている自分の思考を言語化して紙に書き出して整理するやつ、頭の中がぐちゃぐちゃになっている時にやっているのだが、書いた翌日にはもう書き出したものとは違う結論が出ていたりするので、アウトプットした時点で情報の鮮度は落ちているんだなあと感じることがままある。頭の中にいれておいたままの方がずっと鮮度が高い気がするんだけど、これは活きが良すぎて手がつけられない。頭の中でインド人が象とダンスしているみたいな暴れっぷりで、これも普通に困る。しかしどちらかといえば後者の方が困るので、劣化していくと分かりつつも書き残して、捨てられずになんとなく残して、また書いて、エーンこれはやっぱり永遠に書き殴り続けるしかないのか?言語化したコードで勝手に何かが生まれればいいのになあ。

読書 ※ネタバレ

  • さよなら絵梨 / 藤本タツキ
    「爆発オチなんてサイテー!」からの「さよなら絵梨」からの「爆発オチなんてサイテー!」で笑っちゃった。まさかこのために200Pも描いて……?と正気を疑ったが、実際ちゃんと正気で200P描いてるんだよな。オチの衝撃で吹き飛んで何にもわからんし、面白かったことだけしかわからなかった。作り手も傷つかないとフェアではない、というお父さんの台詞は良かったが、その後にこのオチだよ。藤本先生、度胸がありすぎるんだよな。

  • 学びとは何か / 今井むつみ
    言語と認知心理学の先生の本。これはいつものパラ見じゃなくてゆっくり腰を据えて読もう……としたら急に「はじめに」で出される将棋棋士・羽生善治の文章で二度見してしまった。Kindleセールで買った『人工知能の核心』を積んでるの思い出した。この本読んだら手をつけよう。
    本日は一章の途中まで。シャーロックホームズみたいな記憶術は憧れるし、記憶選手権の人たちがやるようなストーリーで覚える技術、それとメモリーパレスあたりも気になるが、そこまでして覚えたいものがあるかと自分に問いかけると、特にはない……か……?何とも情けない話になってしまった。英語の勉強中なので語彙を増やしたいな〜とは思うけれど、基本的に忘れたくないことは、言語化して紙に書いて見えるところに貼っておいたり、スマホのメモ帳に残して、定期的にiPhoneで読み上げしたりしている。常時何かを覚えて意識しているのは難しいので、そのアイディアが欲しい時に思い出せるようなきっかけの自動化の方をなんとかしようとしてしまう。記憶についてちゃんと深く考えたことがなかった。少しずつ読んでいこう。

オープンソース

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ゴールデンカムイがまた全話無料公開をやっとるし、明日は藤本タツキの長編読切が公開されるしで、何も追いつかない。無料公開が過ぎる。大変ありがたいです。

春になって散歩にちょうどいい気温が続き、冬に比べて運動を行っているせいか、気分・腰痛・睡眠時間の改善が著しい。併せて食事内容も変えたせいか(生野菜と果物を増やして食事報酬度が高い食べ物を減らす等)あんなに減らなかった体重も少しずつ落ちてきた。大変喜ばしいのだが、まあ、長くは続かないかもしれない……。どうも私は冬と夏に肥え、春と秋の散歩でどうにか帳尻を合わせる傾向にある。

「他人と自分を比較するのは良くないよ」とはよく聞く言葉だけど、スーパーのレジ列に並んでいると大抵「……やっぱり隣の列の方が進み速いのでは?あっちの方に並んでおけばよかったな」となり、この言葉が直撃する。やっぱりセルフレジ(1列並んで複数レジ)は神の発明だったんだなあ。

ゴールデンカムイ 第271〜293話 / 野田サトル

今月末で完結とは感慨深い。完結後に単行本を読もうと思っていたが、無料公開の流れが来ているので、大人しく読ませてもらうことにした。新刊が出ているあたりまでは読んだ覚えがあるのだが、ちょっと流れがうろ覚えなので、遡って読み直し……(第288話)アレ!?金塊見つかったんだ!?最悪ないかもしれないと思っていたのだが、さすがジャンプの名を冠する雑誌に掲載されているだけはある。ちゃんと王道でワクワクしてきた。その後一気に現在の最新話まで駆け抜けようとしたが、ちょっと情報を整理しきれなくなった脳が若干フワフワしてきたので中断。いざクライマックス!という感じがすごい。面白い。

パーフェクトハーモニーってまだ通じるのかな

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この陽気、流石にユニクロの超極暖の上にヒートテックタートルネックを着て、その上にフリースジャケットを羽織るという厳重な装備はやめました。春用の服に変えたら、体が驚くほど軽く感じる。そろそろ衣替えしよう。

ハーモニー / 伊藤 計劃

昨日の続きから一気に読み通した。ネタバレ。
なるほどこういう終わり方。自分を律することのすべてを外注にすると人は本当ダメになるというのは同意だなあ。また、意志というのはモジュールの集合体であって一貫性はないというモジュール理論?モジュール説?は、『パレオな男』の記事で読んだことがある。『だれもが偽善者になる本当の理由』という本に載っている、進化心理学の学者が提唱した説らしい。そのモジュールの不協和音を制御した結果意志が消えたのなら、このような合理的幸せが世界に訪れるだろう、ということなのかな。うーん、そんなにうまくいくか?我々人間は、そのモジュールの不協和音をうまく悪用して言語習得やバイアス、認知が成り立ってるのではないか?とは考えるものの、終わり方には「おおっ」と意外性を感じたので、小説として面白かった。
この終わりにたどり着くまでに引っかかったのが、多用されるHTMLタグ(プライベートでもタグ見たくない)、いかにも創作世界のアニマっぽい女の子の作り(私は感情移入しやすい方なのだが、微妙に受け付けなくて、今回は没入感なかった)。あと途中、虐殺器官がどうのこうのという話が出て、著書の方は『虐殺器官』という小説で有名になった方だということは知っていたため、「しまったこれは虐殺器官の続編か?読む順番間違えた?」と不安になったものの、読み終わってみれば特に問題なかったように感じたので、これはノーカンとしよう。
ともあれ、この小説は面白かったので、虐殺器官も買ってみようかなあ。

ためらいを焼き尽くせ!

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最近はキャラソン文化が廃れてきていると聞き、危機感を覚えます。鬼滅の刃キャラソンまだ出てないって本当なの?KOFの草薙京だってキャラソン歌ってたんだから、もうちょっとバンバン歌ってくれてもいいんだよ。とは思いつつ、まあ本業が歌手でもないのに歌わされるのがデフォルトの世の中でも困ったことが起きそうなので、時でも流しておくか。

読書

  • ハーモニー / 伊藤 計劃
    福祉厚生が行き過ぎてディストピアになってしまった世界観のSF小説。そういうの話が好きなので読んでみようと思ったんだったかな。とにかく善意の検閲が多い世界らしく、暴力やいじめすらも日常やメディアから消去されつつあるので、あまりに取り返しのつかなくなってしまった終末の世界観がある。その手のものを規制すると大半の歴史が意味をなさなくなるし、歴史が意味をなさないと、色々……色々、この先人間をやっていくのが難しすぎないか?考える題材を奪ったら人は猿に戻らんか?多分そのうち共産主義とか復活するんじゃないかな、という偏見がよぎる。本日20%くらいまで読み進めたが、今のところ、未来の末期感よりも、心中を企てた女の子3人のクソデカ感情の行方の方がインパクト強い感じ。

  • 絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男3 / 紺吉
    ギャグ漫画。ハーモニーの予期せぬ激重クソデカ感情で偏ったバランスを、軽めの予定調和のBLで調整できるの本当にありがたい。今回も面白かった。次巻も買います。

  • 知ってるつもり 無知の科学 / スティーブン スローマン, フィリップ ファーンバック
    前回の途中からの続き。だんだん頭に入らなくなってきた。私がこの『第七章テクノロジーを使って考える』の話に興味がなさすぎる。次の章にあったワクチン接種に対する無理解のくだりは「これ、損をしたくないと思って結果損をしてしまうやつだな……」と連日続けてのフックがあって面白かったです。
    ただまあ、「こんなにも人は知っているつもりで知らないんだよという話でお腹いっぱいなのに、これと同じ論旨があと50%も?」という懸念が頭を過ぎるようになり、私の堪え性のなさが露呈し始めてきている。