漫画:虚構推理 1〜5巻 / 城平京、片瀬茶柴

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なんとなく店の本棚を見ていたら、この漫画の近辺に「スタッフのオススメ!」というラベルがデカデカ目立っていたので手に取った。小説が原作なのかな?よくわからんが、タイトルだけ知ってはいた漫画に手を出すかという気分になり、ひとまず今日時間が取れるところまで(5巻まで)読んでみることに。

虚構推理 1〜5巻 / 城平京、片瀬茶柴

主人公は、幼少期に遭遇した怪異たちからの条件を飲み「知恵の神」となって怪異たちの困りごとを解決することになった少女・岩永琴子と、琴子が慕う不死身の大学院生・桜川九郎。普通にこの二人がパートナー関係になって進む推理ものだと思って読み始めたら、初っ端からオカルトありのミステリーバトルっぽい感じで、『medium 霊媒探偵城塚翡翠』みたいな、オカルト要素を現実的な推論で塗り替えながら事件に挑むタイプの物語っぽい雰囲気だった。推理ミステリーにオカルトを直球に打ち込むのは、(ひぐらしがなく頃にとかもあったとは思うが)当時としては物珍しかったのでは。

とりあえずキリのいいところまで読むかなと軽い気持ちで読み始めたんだけども、登場人物の情報が出揃った後に始まった事件が数巻を跨いでも全然解決しねえ〜!原作が相当長編の小説だったってコト!?金田一やコナンのような推理マンガと捉えていたから、長くても1〜2巻以内で終わるような事件解決を想定してたこともあってビックリよ。5巻に入って、ようやくクライマックスの兆しが…!というところで、今日は時間が切れてしまった。キリのいいところまで読めなかったけれど、また続きを読みたいと思うくらいには十分面白かったな。最初は男主人公の桜川九郎がいいキャラだな〜!と思っていたが、女主人公の岩永琴子ちゃんがあまりにもコイツに雑に扱われることが不憫でならず、5巻を読み終わることには「こ、琴子ちゃ、がんばえ〜!」となって応援していた。おい!桜川!多分なんらかの事情あってのことかとは思うが、花よりも蝶よりも丁寧に扱ってくれよな!😠

漫画:うみねこのなく頃に散 Episode5 1〜6巻 / 竜騎士07、秋タカ

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そういえば、ひぐらしはWindows持っていた時代にゲームをプレイした覚えがあるけれど、うみねこは途中で離脱してしまったなあ……。結局どういう物語なんだっけ?とネットでネタバレを踏みまくり、全制覇までにかかるゲーム時間数見積に慄き、とりあえず途中からは漫画で履修するのが良さそうという口コミをあてにして、ちまちまと漫画版を読み始めた。

うみねこのなく頃に散 Episode5 1〜6巻 / 竜騎士07、秋タカ

そんな軽い気持ちでこのシリーズに手をつけたところ、ファイナルエピソードまで漫画が50巻以上出ているらしいことを知って我が目を疑った。50巻以上?正気か?私は何て恐ろしいものに手をつけてしまったんだ……。

とりあえず、うみねこ全体をネタバレなしに読むことはハナから諦めていたためネタバレを読み(もう100時間を超えるゲームをする気力がない)、「なるほどね、バトラくんとベアトリーチェちゃんはデキてるかデキてないか微妙なところなのね、リカちゃまっぽい魔女のコマとしてリカちゃまっぽい探偵がいるのね、そして黒幕はこのキャラクターなのね」くらいの大雑把な知識を植え付けて漫画を読み始めた。
いきなりEpsode5の1巻から手をつけたのだが、これはちょうどこの漫画が梨花ちゃまソックリなキャラクターのいる表紙だったことと、うみねこは途中からいきなり作風全体がガラッと変わる(悪魔とか魔法とかが出てくる)らしいので、全エピソード中の真ん中くらいを見て感じた作品全体の作風が合わんかったらここで切ってもいいや……くらいの期待の薄さで冒険することにしたのだが、このシリーズはなかなか面白く感じたな。謎も犯人も何一つ分からないんだけど、この展開とノリと勢いで強引に進める感じ、確かにひぐらしと通ずるところがあって、懐かしく感じたのもポイントが高い。うみねこの大まかな概要は掴めたし、面白そうだから、今度はエピソード1から読んでみようかな……でも50巻以上か…………(大いなる躊躇)

読書:君のいた時間 大人の流儀Special / 伊集院静

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年末年始の急激な体調悪化と帰省を言い訳に、随分と読書をサボることが定着してしまったが、なんとか伊集院静先生の本を一冊読めたぞ。

君のいた時間 大人の流儀Special / 伊集院静

私が知っている著者の情報については、(全くの個人的偏見なのだが)LEONとかで掲載していそうな大人の男についてのエッセイを書いていそう、島耕作の著者と対談とかしたことありそう、という色眼鏡で曖昧なイメージだったのだが、この著書『君のいた時間 大人の流儀Special』は、亡くされた愛犬・ノボくんについてのエッセイをまとめられたもので、なんだかちょっと意外性を感じ、読み進めることができた。

内容としては概要以上に語るべきことはないのだが(本当にノボくんが家にやってきて育ち、老い、亡くなるまでのエッセイ)、犬という種族の家族を作るということは、家庭環境に大きな影響を与えるんだなあという、当たり前と言っては当たり前ことなのだが、その想像を補強する説得力のある文章でしみじみとさせられた。あとは、人間ではないが家族であるという範疇の対象についてのエッセイなので、家庭内の、限りなくプライベートであることを思わせる描写も多々あり、伊集院静先生に対する印象が少し変わったかもしれない。
とはいえ、近所の犬の飼い主を「人妻」「新妻」と呼んだり、「今まで付き合った女たちの大半に犬の爪の垢を煎じて飲ませたい」「私が下半身のことでこれだけ厄介ごとを抱えたり悩んだりしたんだ」などと、私の中にある『昭和のオッサン偏見像』もそこそこに補強してくれたので満足したりした。愛犬が亡くなられることが前提なので湿っぽい話になりそうだものだが、そこは今まで500冊の本を出してきた先生、気持ち軽く読ませてくれるので、犬好きなら共感できるエッセイなのかも。

アニメ:機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 1〜6話

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実家に帰った時に妹と見たアニメ(1989年放映)。オタク履修項目の一つ。どうやらアマプラに入ったようで、これが履修できれば「嘘だと言ってよバーニィ!」を使っても許されると聞き今更ながら視聴したんだけど、思ったより面白かったな。ガンダムはきちんと履修していないのでいきなりOVAを見て理解できるものなのか心配だったが、大体雰囲気で分かった感じがした。助かった。

機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 1〜6話

よくわからないまま見始めて「もしかして2クールとかあるやつ?私が家にいる間に終わるのか?」とヒヤヒヤしていたのだが、6話完結で助かった。それにしても、こんなまともなヒロインいたの!?ガンダムのくせに!?(??)
今まで「ガンダムに出てくる女は大体ろくなもんじゃない」と確信していたのだが、クリスチーナ・マッケンジー(CV:林原めぐみ)と言うヒロインが人格者だったので驚いてしまった。これから、「ガンダムで好きなキャラは?」って聞かれた時、安心してクリスお姉ちゃん!って言えます。

物語としては、主人公であるところのコロニー住まいの少年・アルフレッド(11歳)が、襲撃してきたジオン軍の兵士・バーナード(19歳)ことバーニィと出会い、少年じみた『戦争ごっこ』を通じて一方的にバーニィやその作戦行動に憧れ、協力するも、やがて『戦争ごっこ』ではない現実の戦争の無慈悲さ、虚しさに気づき……みたいな感じかな。とにかく主人公が最初から終盤の手前まで、ひたすらに猪突猛進にイカれた行動をするので、見ているこちらとしてはヒヤヒヤさせられっぱなしだった。主人公以外の大人のキャラクターはみんなそれなりに真っ当な価値観に見えるため、相対的に主人公の未成熟ゆえのヤバさが際立ち、「こんな悪い意味での行動力に溢れた少年放置しちゃいけねえ!」と言う気持ちでいっぱいいっぱいになってしまった。エヴァのケンスケみを感じた。

とにかく主人公から見た仲間がバンバン死ぬし、幼馴染の年上のお姉ちゃんであるクリスもバーニィと戦うしで、最後の方は流石に主人公も現実を見ることになり、ヨカッタ……とはならない。エンディングは、いい意味での成長を感じもするが、行かんせん主人公の知覚できる範囲の出来事すべてがシビアすぎた。このあと主人公はどのような大人になるのか、それについては興味があるんだけど、これは0083とやらであるのだろうか?また機会があったら見てみたい。