刺身盛半額シールのインパクトは確実にIQを下げてくる
水色チェックマークのあるタイトル作品のネタバレを含みます
読書
- 9割の買い物は不要である 行動経済学でわかる「得する人・損する人」 / 橋本之克
『9〜10割はなんとか』みたいな主題の本は、あまり当てにして読んだことがないが(『9〜10割はなんとか』系の本は9〜10割当てにならない説を提唱している)、これは面白かった。とは言いつつも、その面白さの半分は「これ、進研ゼミで出てきたところだ!」という喜びによるところなのだが(このあたり昔『ファスト&スロー』で読んだことあるなとか、このあたりダン・アリエリーの著書で読んだことあるなとか、相変わらずシーナ・アイエンガーは良いこと言うなとか、この例え今まで500回くらい見たなとか)、かつての私が進研ゼミしたところがいい感じに忘れられていることもあって、読みやすくまとまってよかった。
以下、眠い頭で解釈したときのメモ。(本で書かれていたこととは違うかもしれない)
- 支払いが簡単で便利で早くなるということは、その分お金を使っている感覚が欠如することであり、かつ検討する時間も不足する。
- 買わなきゃ損かもと思った時点で損失回避が働いている、お金を節約するチャンスが目の前にあり、逃す選択肢が取れなくなる。後悔をしたくないから、後悔の回避行動として買い物をする。損をしたくないと思う人ほど損をしている。
- 情報が多すぎると処理しきれずに未整理の混乱状態に陥るし、バイアスがある以上ネットで情報を探しても偏り続けるし、そもそも脳が疲れていたり悩んでいると、単純な誘惑に本能が負けやすくなる。
- 選択肢を減らして選択する回数自体も減らすのが良い。
本で紹介されていたシーナ・アイエンガーの「選択は創造プロセスである」の言葉を見て、もう一度『選択の科学』を読み直したくなった。