「2022年」の記事一覧

1回休み

水色チェックマークのあるタイトル作品のネタバレを含みます

今までは記事を全てカテゴリー「日記」にぶち込んでいたのだが、自分でも振り返り辛いので、ちゃんと「社会」「漫画」「小説」などのジャンルに分けることにした。そんなことをやっていたら、改造したWordpressのページャー周りにエラーが発生することに気づいてしまい、泣く泣く修正をしている。

▼前回

1回休憩1回休憩

合間に、2022/09/09に挫折した『「加速思考」症候群』を読み直そうと頑張ってみたのだが、あまりに内容が頭に入ってこないため、読むことを断念した。なんか……文章は普通のビジネス書くらいの読みやすさなのに、キーワード「キラー窓」とか、全く記憶のピン留めにならない概念が頻繁に登場するから、混乱するんだよな。まあこういうこともあるだろう。また気が向いたら再チャレンジしてみようと思う。

読書:面白くて眠れなくなる地学 / 左巻健男

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最近、地理に興味が出てきたので手に取った本。
人生で地理に興味が出てくることなんてあるんだ…世界史がなんとなくわかってきた結果、世界地図を見ることも面白くなるなんていう日が来るという想定は今までなかったのだが、まあ興味があるうちに初心者向けのものから見て勢いをつけようという魂胆である。

面白くて眠れなくなる地学 / 左巻健男

・アトランティスの存在について言い出したのはプラトン。そのアトランティスを発見したと主張したのは、かのトロイアの遺跡を発見したシュリーマンの孫であるらしい。シュリーマンの名前は聴き終えあるな〜と思っていたら、確か日本にも来たことがある人で、アジア旅行記みたいなの残してなかった?孫も似たようなことやってんだな、と思ったら、シュリーマンと違って孫はだいぶアレだったらしい。とりあえず、地質学的には、大西洋にアトランティスが存在したと言える痕跡はないとのこと。

・超大陸パンゲア。元々大陸は一つだった。プレートテクトニクス論で補強されたのね。この本を見ながらGoogle Earthで日本のプレートも見てみたんだけど、こんなの怖すぎんか?こんなズレの隙間にぎゅうぎゅうにプレートを詰められたら、地震なんて起きるに決まってるんだよな。

・山の出来かたは大まかに2種。火山の噴火でできるタイプ(例:富士山)、地面にしわがよってできるタイプ(例:日本で2番目に高い山、北岳)。なんとなくなんだけど、地面にしわが寄ってできるタイプは、崖があったり、上下の高低差が激しい地形が多そうで、登山家の漫画『孤高の人』の主人公が、日本一高い富士山より2番目に高い北岳を攻めていたのはこういう理由なのかも!と今になって納得してしまった。

・磁石のS極、N極の話。地球を大きな磁石として捉えたとき、北(North)がN極、南(South)がS極であろうと思い込んで疑っていなかったのだが、実際のところ現在は、「N極が南」「S極は北」とのこと。そんなことある!?!?じゃあSとNはなんの略だよ!?紛らわしいなあ!と思っていたら、そもそも地球の磁極は反転することがあるらしい。77万年前にひっくり返ったり、258万年くらいに更にひっくり返ったりしていたというのが地層の状況で分かったとのこと。これが一番びっくりした話かもしれない。

・スノーボールアース仮説。これは有名なやつだ!解説動画で見たことがある。過去に地球の平均温度が−40度になったことがあるってやつね。なぜ地球が全て凍りついたのかは原因が特定できないようだけど、その地球が凍りついた状態から温暖な気候に戻るまでに発揮した温室効果ガスの効力というか、そういうものが少しは理解できるようになる話だった。あとは、やっぱ極端に寒くなると生物は絶滅期に入るが、同時に環境の変化は強力なターニングポイントにもなる傾向にある、というのも面白かった。これはこの本の話にはないのだが、恐竜は人間史よりも長く種として生きていたが、人間ほどの知能を持たなかった。温暖な気候だと植物が繁栄し、食糧に困らなくなるので、知能をあげずとも生きていける。しかし、寒くなると食糧の取得が困難になってゆき、生きるための工夫や、食い扶持を減らすための同種の間引きが必要になっていき、それが人間が知恵をつける要因の一つになったのではないかという話もあったような気もする。面白い。

・最後の方に、火星のテラフォーミングについての話も出てきた。「Surviving Mars」という火星テラフォーミングゲームに熱中していた時期があり、楽しく読めたのだが、やっぱ色々現実的ではなさそうだなあ。火星をテラフォーミングして移住してみよっか!みたいなのは、大体地球の資源が枯渇するとか環境が悪化するとか、そういうのが主な要因となると思うのだが(人口爆発の可能性はもう無くなってきたしな)、その上でどえらい量の地球資源を使って火星を開発する前に、まだやることがあるのでは…‥火星調査の人間がいくのはいいが……みたいな空想に時間を使ってしまった。やっぱ人間こういうのが好きなんだろうな。

以上!

この戦、非はそちらにあるのでは…

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FGOのガチャに千利休(星5バーサーカー)が?
へうげものを履修していれば、やっぱり茶人は狂人ってことが、はっきりわかんだね。

最近は『面白くて眠れなくなる地学』という本を読んでいる。

読書:よだかの星 / 宮沢賢治

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子供向けのコーナーで見つけた本。よだかの星は今までちゃんと読んだことはないのだが、昔、岩手県花巻市にある『宮沢賢治童話村』へ行ったことがあり、なんとなくうっすらよだかの話を覚えていた。そのため、この本の表紙を見た瞬間、よだかの星って人間の話だっけ!?と思わず手に取ってしまった。もちろん違う。

よだかは、実にみにくい鳥です。
その見てくれから周りの鳥たちからも疎まれ、特に鷹からは「おまえが俺と同じ「たか」だなんて」と嫌われており、改名か死かを迫られる。よだかは、泣きながら生き足掻こうとして必死に羽ばたき続け、という子供向けの絵本の内容でサクッと読めてはしまうのだが、本全体から「そういえば宮沢賢治はこういう世界観だし、死生観だったな」と思い出させる雰囲気がすごい。とにかく字を目で追い続ける小説に没入する感覚もいいが、たまには、絵本の行間を読み、想像力を膨らませながらゆっくり目で追う絵本もいいなと思えた。

読書:知的思考力の本質

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おじいちゃんたちが、おじいちゃんが好きそうな教育や教養についての話をしている……みたいな対談本をパラパラ読んでいたところ、急に「小説の『リング』が賞に落ちたおかげで、賞金1000万円で著作権ごと買い取られずに済み、ドラマ化、映画化、ハリウッド化の権利で今ウハウハ」みたいな話が出てきて盛り上がってきた。エー!?リング・らせんの小説を書いた鈴木光司先生と、ベストセラー翻訳者の竹内薫先生でしたか〜〜!『超圧縮 地球生物全史』、気になってたんですよね〜〜!(媚を売る)(権威に屈するな)

知的思考力の本質 / 鈴木光司・竹内薫

そういうわけで、そういうお二人が「知的思考思考力について考えていこうぜ」というテーマで対談した本。「ウーン?正直言って首肯しかねるな……」みたいな感想と「なるほど!」みたいな相反する感想が行き交う反復幅跳びした。以下、メモ。

・西洋思想は、真善美というような哲学的な問いに始まり、突き止めてゆくと最終的には科学に行き着く傾向にある。これは一神教のエリアであることが関係しているのでは?突き止めれば、必ずそこには一つの真理がある、という前提がある。東洋はというとアニミズム、すべてに霊魂が宿り、それをあるがままに物事を受け入れる。事象に対して「こういうものだ」とただ受け入れ、観察し、外の現象の理由については掘り下げずに終わる。西洋的な価値観に見る理論性と、東洋的な価値観から生じる情緒性、その両極端の狭間にある中道を目指してブランコのように揺らぐことが本懐なのでは?

・また、西洋・東洋に限らず、陰陽(インヤン)的な対は多々ある。男性・女性、右脳・左脳、コト・モノ、肉体・精神。どちらか一つが優れているのではなく、互いに影響し、動かしあい、相互関係の中にある。どちらかが偏ることは、よい状態だと言い難い。

・脳のニューロンとニューロンを繋ぐハブの下り、使われないニューロンは萎む、この辺りは前読んだ『脳の血雨を書き換える』と通じるものがあるな。知識Aと違うジャンルの知識Bがハブで繋がって、ひらめいた!っていう瞬間が私は好きだな。

・フィードバックは学習の本質。間違いの方にこそ、気づきがある。

鈴木「視神経というのは、脳が頭蓋の外に向かって延びていったようなものです。言ってみれば、「外部に飛び出した脳」、恐るべき情報収集器官です。視力を獲得するために、肉体内部の自己組織化に外部からの光が強く作用した。 要するに、内部と外部、 両者の共同作業が必要であったと感じてならないのです。」

知的思考力の本質 P178

以上。

鈴木先生の小説『エッジ』が読みたくなったし、竹内先生翻訳のサイエンス書『超圧縮 地球生物全史』も読まねばなるまい。