「2022年」の記事一覧

読書:レンタルなんもしない人のなんもしなかった話 / レンタルなんもしない人

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その辺に積まれていたのを見かけ、「そういえば昔、このレンタルなんもしない人、Twitterとかで流行っていたような……?」とうろ覚えの知識のまま手に取った。そしてしばらくの日が過ぎた。(あるある)

レンタルなんもしない人のなんもしなかった話 / レンタルなんもしない人

交通費実費を条件に、何もしないが、その場に在ることはできる人をレンタルできるらしい。これを聞いた時、思わず「人間は一番安くすむ機械ですものね」と漏らしてしまった(真賀田四季風)。この本は、そのレンタルなんもしない人の仕事を綴ったエッセイ的な本である。この「何もしない」という縛りでどんな依頼をされるのか興味本位で見てみた。

よくある依頼としては、「ラーメン屋に並んでほしい」「男一人or女一人で入りづらいところに一緒に来てほしい」「喫茶店に一緒に行って愚痴を聞いてほしい」「一人だと無限にTwitterしちゃうので勉強する僕の隣に居ててください」「ライブに空席作りたくないので一緒に来てくれませんか?」「コラボカフェの数合わせに来てほしい」「僕の裁判の傍聴席に来てください」など、そういうものだったのだが、次第に「出たくない結婚式があるので、レンタルなんもしない人との約束があるってことにしてください、そして当日ドタキャンしてください」など、途中からレンタルする側も使い方が分かってきたのか、レンタルする側の一方的な創意工夫が見られていくようになる。これが面白い。
たとえば、人を殺して少年院に入っていたことがある・オウム真理教に入っていたがいい思い出ばかりだった等、知人友人に話せないことを誰かに話すと言った懺悔室としての使われ方や、薬物の大量摂取による自殺未遂で入院した閉鎖病棟への見舞い(コード類が持ち込めず電化製品が使えないのでヒマらしい)などなど。こういう需要は結構あるようで、1日に数件は途切れることなく依頼が来ている感じである。特に、人に言いづらい話の相手になってほしい(人間関係や金銭を介して相談すると「よし私がなんとかしてやろう」的に何かしらの爪痕を残そうと余計なことをされ、それが相談する側・される側の上下関係を産み、居た堪れなくなるから)というのは、なるほどなあ、なるほどなあ……としみじみ頷いてしまった。(私がよしなんとかしてやろうタイプの人間なので反省もした)

最後の方は「誰かに奢りたいが、家族となると全員が対象になって出費が嵩むし」みたいな悩みへのアンサーとして『アマギフ5000円を送りつけられる人』としてのポジションを獲得したり、テレビ番組の「アウト×デラックス」や「スッキリ!!」に出演を打診されたり等、何もしないってすごい立ち位置見つけたなと感じた。なんかこの本の続編が出てるっぽいので、また機会があったら手に取りたい。

今もこんな感じでやっているらしい。ソウルにまで飛んでくれるの!?!?!?

読書:わけがわかる中学社会 / 学研プラス

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クイズ形式の中学社会全般(地理・歴史・公民)の本。先週も似たような本(中学社会のなぜ?が1冊でしっかりわかる本)を読んだのだが、これがまるでダメだったので、復習がてらを読み返した。

読書:中学社会のなぜ?が1冊でしっかりわかる本 / 玉田久文読書:中学社会のなぜ?が1冊でしっかりわかる本 / 玉田久文

わけがわかる中学社会 / 学研プラス

流石に1週間前に似たような範囲をざっくり読んだので、そこそこの精度で答えることができた。

本「Q.正倉院の宝物の中に西アジアやインドから伝わったものがあるのはなぜ?」
私「正倉院、覚えていますよ!鑑真!!!!!!!あと遣唐使!!!!!」
本「A.シルクロードを通って唐に伝わったものが日本にもたらされたからです」

はい……。中途半端なキーワード暗記をしてしまっていた……。テストでもないのに、暗記でキーワードをうろ覚えするなどといったことをしてしまう己の不甲斐なさよ。ちゃんとストーリー込みで、歴史の流れを覚えることに努めなければなあ。まあいつか、奈良旅行とか行くか。大仏見たいし……赤の神紋で連城も仏像見てたし……(??)

個人的にテンションが上がった問いは、「なぜアメリカには円形の畑が広がっているのか?」というもの。これは機械で円形を水を撒くからでしょ!?!?!?これはね、火星テラフォーミングゲームで見たことある!!!!とゲーム脳だけで自信満々に答えられたし、実際その通りだったので楽しかった。

あと、「ブラジルの公用語がスペイン語ではなく、ポルトガル語なのはなぜ?」という問いもあったんだけど、これはポルトガル史を勉強中だったためさすがにニコニコで答えることができた。ニコニコで答えるようなもんでもないけどな、植民地云々の歴史はな。クイズの楽しみがわかってきたかもしれん。

社会を学び直して面白いなと思ったところは、世界の地理や歴史に興味を持ち始めることはまあ当然として、それまで漠然と憧れていたヨーロッパ文化の諸々に対し、「いや……ちょっと色々……あの……怖すぎるな……」と我に返ってしまったところかもしれない。なんとなく漠然としたままだと、今の諸外国のポジティブイメージ戦略の情報量に自ら屈するしかないんだな。日本も全く人のことは言えないし、過去=現在ではないのでなんだけど、今までとは少し違った、変化のある見方ができるようになったという自分自身の変化は、楽しいものである。これは勉強全般に言える効果かも。

読書:ポルトガル史[増補新版](2) / 金七紀男

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今回はP43〜53の以下の章を読んだ。

  • 第四章 ポルトガルの建国

▼前回

読書:ポルトガル史[増補新版](1) / 金七紀男読書:ポルトガル史[増補新版](1) / 金七紀男

この章を読むだけで済むはずなのだが、わからん用語も調べて理解しようと努めたところ、時間がかかり過ぎて泣いてしまった。ともあれ、なんとか読み終えた『第四章 ポルトガルの建国』。

レコンキスタの後にポルカトゥーレ伯領の成立があって、カスティーリャ王国から独立し、ポルカトル王国ができたという話。このポルトカトゥーレ伯領が、やがて英単語Port(ポート)の由来となった港町ポルトゥス・カレになり、現在のポルト(都市)に至るというやつ…のかな?レコンキスタより後の成立っぽいので、思ったよりポルトガルは新しい国なのかもしれない、と感じたが、レコンキスタが思ったより古かっただけの気もするな。なんとなくレコンキスタの期間をWikiで調べてみたところ、次の通り。

レコンキスタ(スペイン語: Reconquista)は、718年から1492年までに行われた、複数のキリスト教国家によるイベリア半島の再征服活動の総称である。

Wikipedia

いや長いな!!!約800年!!!!!!!!!!!!!!

ポルトガルは12世紀の成立のはずだろ!計算が合わねえ!いい加減にしろ!ここでまた自分の浅い理解に苦しみながら、また何度も同じページを見る苦しみに耐えたりした。でも読み直すたびに「修道院の国っていうイメージのあるポルトガルだけど、成立からしてもうローマ教皇庁の承認が必要だったりで完全にカトリックやねんな」「ヨーロッパの南の端ってイメージがあったけど、封建制度だしガチガチカトリックだし、荘園もある……典型的ヨーロッパって感じ……」「と思えばそうでもないところもある」と発見を捻り出すなどできた。細かいことを諦めること自体はもう諦めているのだが、ちょっとずつ理解ができる項目が増えると、読み返した時、以前は目が滑って頭に入らなかった言葉に目を向ける余裕ができているような気がする。

とはいえ、今日は疲れてしまったので…ここまで!

特に読み終わった本は無いデー

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今日はボンヤリが過ぎて読み終えられた本が無かった。こういう日は直近で見たおもしろコンテンツの紹介とする。

パレオな男

記憶とは注意の技術であり、記憶とは私たちそのもの……やっぱり!?ボンヤリしながら多くのことを得ようとしちゃダメだな、気をつけよう。また、歳を取るごとに、注意を払わなくても自分の経験と解釈だけでなんとかできることに気づいてしまい、楽であるが故に無意識に注意を払わなくなってきているきらいはある。気をつけよう!こわ〜〜!

記事失念(なんか足を組むのは良く無いという話)

足を組むのが身体にとって良く無いのははね、わかってるんですよ…とうっすら思いはしながらも辞められなかったのだが、改めて、ちゃんと矯正しよう!と思った話。記事のリンク先を失念してしまったので話半分で聞いてほしいのだが、足を組むことを長年続けるデメリットというのは「当然身体のバランスが崩れる、老いた時に足の関節にダメージが相当来る、歯の噛み合わせも悪くなる、肩こり・腰痛が悪化するしすぐに疲れようになる」らしい。……こわい!老いた時に足の関節にガタが来るかもしれないのが一番怖い!散歩を習慣にすることによって、日々かろうじて運動強度を稼いでいるのだが、その散歩に必要な足について関節を痛めたりで動くことが億劫になってしまうと、おそらく私の健康プランがすべてが狂う……!考えただけでも怖すぎるので、足を組むのはやめようと思いました。これが歳を取った人間の発想よ、見てるか世界。

【合法】本当に存在した「射殺権」の話【昔ばなし】

亜留間先生のTwitterと動画で少し聞いたことあるやつの本命〜〜〜〜〜〜〜〜!!
悪を成敗する悪を見た悪が手をつけ、それのバックアップを受けていた悪の組織のボスがGHQの対策として一考を案じてフッ軽にマッカーサー元帥に直訴し、全国の拳銃と射殺権なる訓令と己の権威を維持してホニャララというなんとも凄まじい話だった。

みんな怖い話なのなに?(おもしろコンテンツとは?)

読書:葬送のフリーレン 1〜9巻 / 山田鐘人、アベツカサ

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先日、TOHO animation 10周年 大感謝祭のYoutube生配信を見た際に、週刊少年サンデーで連載中の漫画・葬送のフリーレンがアニメ化すると知ったので、アニメ化するくらい面白いなら読んでみたいなあと思って手に取った次第。なんだかんだで異世界おじさんも面白かったもんな。流石に既刊数が20巻以上あると厳しいが、9巻ならまだ追いつける!と思えたのも大きかったかも。そういうわけで、今日は一気に9巻まで読み切った。

葬送のフリーレン 1〜9巻 / 山田鐘人、アベツカサ

この漫画は、魔王を倒した勇者一行のアフターストーリーになる。魔王・勇者という役割が存在することからも分かる通り、結構王道なファンタジーの世界で、勇者・僧侶・ドワーフの斧使い・エルフの魔法使いが勇者一行のメンバーだった。タイトルにもある、この『フリーレン』というエルフの魔法使いの少女が本作の主人公となる。
エルフは長寿である。魔王を倒した50年後、老いた元メンバーたちと再会し、人間である勇者と僧侶のその寿命をなんとなく看取ったフリーレンだが、人間の寿命の短さに、そして何も知らないままであったことに気づき、困惑した。そして僧侶の義理の娘を共に、人間を理解するために旅立った、というもの。

サンデーの作品は随分追いかけてなかったけれど、今こういうジャンルもやっているんだ!?まずそれが意外だったが、とても面白かった。創作を見る際、長い年月を生きる種族の視点や死生観の描写を見るのが結構好きなのだが、それが今回の漫画ではドンピシャだったのが大きいのかもしれない(主人公のフリーレンはエルフゆえに1000年以上生きている)。

最初の数巻を読んでいるうちは、うっすらと「これは物語の着地点はどこになるんだ……?過去の思い出を振り返るだけではネタ切れちゃうだろ」と余計な心配もしていたのだが、なんやかんやあってフリーレン一行には最終目的地ができ、その場所のかつて行ったことのある魔王城であり、道中、過去に倒し切れなかった魔王の配下達と揉めながらも過去の道をもう一度進む、と大まかな指針が示されたあたりから安心して読み進めることができた。

9巻も気になるところで終わってしまったので、また一つ追いかける漫画ができてしまった。私の好きな系統のストーリだったので、アニメ化されたら、それも観てみたいなあ。