「2022年」の記事一覧

読書:ウラジーミル・プーチンの頭のなか / ミシェル・エルチャニノフ

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「プーチン大統領の頭の中か〜。まあロシア人が書いたからって、あまり間に受けないようにしよう!日本人のジャーナリストが安倍晋三はこういう考えをしている、という主張をみたところで、そのまま受け入れるなんてことはしないもんね!」という気持ちで読んだのだが、普通に色々なことを間に受けながら読んだので、全てにおいて話半分で聞いていただきたい。私は本を俯瞰して読むのが本当に下手。

読書:ロシア史-キエフ大公国からウクライナ侵攻まで-読書:ロシア史-キエフ大公国からウクライナ侵攻まで-

ウラジーミル・プーチンの頭のなか / ミシェル・エルチャニノフ

プーチンは祖国(ソ連時代を含める)ロシアの文化への固執を持っており、西ヨーロッパ圏の価値観に侵略されることを拒んでいる、というのが大まかな主張なのかな。

奴隷を意味するスレイブの語源となったとされるスラブ、ロシアはそのスラブ人の流れを受けるものである。この人種は、スラブ主義という思想を持ち、これは19世紀に西欧主義に反対してロシアは独自の発展をすべきという主張であるらしい。まあ、西側やイスラム側がスラブ人を奴隷として攫い大量に売り捌いたことでスラブ人=奴隷(スレイブ)の語源となったそうだし、西欧の資本主義(奴隷という商人を売って金を儲ける)vs 共産主義→冷戦での敗北、と発展していくことを考えれば、東スラブ(ロシア、ウクライナ、ベラルーシ)の文化を西欧側に染められるのを拒否するのは当然……ということでいいのかな?そのため、同じ東スラブ人であるウクライナが西洋の価値観に感化されることを容赦できなかった、みたいな……。

そう考えると、何を拒否しようとしているのか、薄ら分かる気はする。
私は資本主義に染まりきった国に生まれたから、特に違和感なく、今の世界(と認識していた西欧中心の資本主義と日米の価値観)がデフォルト(正しい状態)だと感じているが、冷戦でソ連の共産主義の敗北が決定的になったのって1989年、つまり割と最近の話になるもんな。その最中から生きてきたプーチンは、共産主義には否定的だとは言え、だからと言って自国の文化や価値観が、ヨーロッパ的な価値観に全て上書きされていいものだとは考えていない。そもそも、ロシアは他国を侵略することもあったが、侵略されることもまた多い歴史を持つ国だった。

モンゴルがロシアを侵略・支配した約250年で有名な「タタールのくびき」、ローマ教皇の命令により十字軍として侵略してくるスウェーデン軍およびドイツ騎士団、ツァーリの地位を狙ったポーランド軍によるモスクワ占拠、同じくモスクワを狙ったナポレオンの大遠征(冬将軍で有名なやつね)をロシアは「祖国戦争」と呼び、ドイツ軍の奇襲・バルバロッサ作戦から始まる独ソ戦を「大祖国戦争」と呼ぶ等、情報統制などもあるが、「ロシア征服を目的とした戦争を他国からふっかけられて祖国の防衛戦を強いられる我々」という意識があるっぽい。ペスコフ大統領報道官が「ロシアは多くの防衛戦を経験したため戦争と発音することすら嫌う。他国を攻撃したことも歴史上一度もない」と発言するほど、他国からの侵略に抵抗する『被害者』としてのポジションが、逆に祖国の正当性という、大きな肯定感を生んでいるのかなと思える。とすると、西欧諸国を「我が国に多種多様な手段(思想・経済・戦争・文化)で卑劣な侵略してくる連中」と捉えるのも致し方ない、というのは、何となく…たぶん…分かった!(分からないことを分からないものとしてそのまま保留しておく認知負荷に耐えられないので、いったん分かったことにした)

まあ言われてみれば、「みんな明るく世界平和!資本主義で貧富の差が激しく生まれるかもしれないけど、みんなで頑張ってこ!」という思想を世界で共有していくことは、それこそ多様性を損なうものであるかもしれないなあ。ヨーロッパ圏の価値観を拒否するものも含めて世界のシステムだとみなす考えも、各々に必要であるのかもしれない。とはいえ、私個人はポルポトみたいな原始共産主義は受け入れがたく感じるので、その辺の線引きをどうするのかについては、本当に、これまで環境に持たされてきた物差しによるとしか言いようがない気もする。

プーチンは、インターネットやらなんやらも快く思ってはおらず、これからのロシアを担う若い人がネットを介して西欧的なグローバル化に染められることも危惧している。プーチンが大統領になる前に所属していたことで有名なKGBは、国内に流通している思想を探る部署でもあった。そこでのスパイ活動は、人と話し、そのいうことを理解するという、徹底した人間観察を要求されるものである。プーチンはソ連の共産党の家に生まれたが、自身は共産主義には懐疑的だったそう。哲学と同じく、理想は理想として美しいが、現実的では無いとする現実主義の価値観を持ちつつも、他国に狂わされていく祖国の人々を多く見たのだろう。崩壊してゆくソ連から、彼が継承したのは、共産主義ではなく、祖国への愛だった、と筆者は見ている。彼が求めるのは、ロシアの人々が、他国に惑わされることなく、自らの思想を自らで持ち、自らの意志で自らを管理できる人。

旧知の友人たちから齎される情報のみを信用し、既存の哲学・主張を利用しながら、ヨーロッパにはヨーロッパ向きの言葉を、アジアにはアジア向きの態度を使い分けて、柔道のように柔よく剛を制し、ソ連が崩壊した際新しいロシアという枠組みから外されてしまった2500万人を取り戻すべく、愛する祖国のために、動いている…のか?ちょっとこの辺まとめ切れていない。まあどうしても現状は複雑になるし、色んな矛盾を抱えざるを得ない都合上、各々の主義主張に綺麗に筋を通せるものばかりではないのだが、この辺りのややこしさが、世界情勢を把握する気を無くす膨大な理由の一つな気もする。人間は、分からないものは自分の尺度で単純化してでも分かった気になるか、負荷を恐れて忌避するからな……!そもそも何が正しいのかも分からないし……。ウーン(哲学)

単純にまとめるのは良くないことだが、結論としては、プーチンの中では、『偉大なる祖国ロシア』のアイデンティティが、いつの間にか『ヨーロッパの悪き陰謀に立ち向かう』ことになっているのかなあ、と思ったりもした。偉大なるロシアの一部でありながら(主観)、ロシアのアイデンティティを揺るがし、ヨーロッパ側の思想に飲み込まれそうになっているウクライナを取り戻すための戦い……となるのだろうか。
あとやっぱり、ソ連を生き抜いてきたプーチンの周辺は『ロシアはヨーロッパに不当に舐められてる、侮辱されている、偉大なロシアを顕示することは正当性を持ったことである』という意識がありそう。ただ、一般のロシア人は、西欧との対立に疲れているっぽいようなことも書いてあったな。

後半は、著名な文学者たちの哲学的な思想をどのように権威づけに使ってきたかや、これからのロシアという国の在り方についての考察があり、面白かったのだが、ちょっと私の諸々の知識が無さすぎてまとめ切れなかった。

また、この本自体は2015年にフランスで出て評判が良かったものを、昨今のウクライナ情勢を受けて加筆修正して邦訳したものらしい。よって、ウクライナとNATO周りのページは、終わりの方に少し出てくる程度で、その話題を期待して読んだわけではなかったのだが、ロシア・プーチン視点から見た危惧などの認識を少なからず改められたので、ためになったと思う。

以下、面白かったところメモ。

・「彼は哲学というものを、多くのロシア人と同じように「東洋の知恵的」だと思っていた」という一文で、「多くのロシア人、第三のローマを自認する首都があるのに、ギリシャの哲学者は含めないとかある!?!?!」と内心草を生やしてしまった。その後、「プラトンのような、哲学者が統治する国は、現実的ではない」、要するに哲学者が語るような、共産主義が掲げるような、『理想』ではなく現実路線でやりたかったというラインが出て反省した。
・ノビチョク…!ミストチャンネルで見たぞ!急に知ってる事件が出てきて思い出したのだが、そういやこの本を最初見たときに、「プーチンの政敵抹殺の数々的な要素がいっぱい出てくるのかな……」と思っていたのだが、実際はそんなになかったな。ロシアには著者の親族がおるからおいそれと書けんとかあるのかな。
・やっぱロシアは個人の英雄を崇拝する傾向にあるんだな、ツァーリズムもその一環なのかな。
・『文明が生命を持っていて、それぞれの文明は固有の遺伝子のコードを持っている』とする考え方、初めて聞いたので、新鮮だった。
・最後に出てきた、「プーチンは三度目の祖国戦争を体験したいのかもしれない(要約)」というくだり。ロシアの持つ個人崇拝(英雄)って、戦争なしには、文脈的に成立しにくいもののように思えたので、そういうことあるかもとは感じてしまった。戦争になった時、人々は祖国を守るために命を賭け、財産を捧げ、一致団結する。戦争こそが、個人を全体へ奉仕する存在にする。戦争は人々の倫理観を高め、英雄にするのだみたいな理屈があったと思うが(うろ覚え)、これも1世紀前ではメジャーな思想っぽいなあと……。1世紀前ったって、最近だもんなあ。自己犠牲的な英雄は、戦争にでもならんと、出てこないよなあ、とちょっと色々考えさせられた。

と言ったところで感想は以上です。ようやく読み終わった。俺はポルトガル史に戻らせてもらう!

近所のスーパーから銀鮭1切98円(税別)が姿を消したことで体感する値上げ

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本日の読書は、柞刈湯葉先生の短編集『まず牛を球とします』のうちから、『犯罪者には田中が多い』を読んで終了。全部読み切ったら感想を覚え書きしておきたいが、このペースで行くと全部読み終わる頃には最初の小説を忘れている可能性があるのでは?……未来の自分へ、『犯罪者には田中が多い』は、ニコニコ大百科や三毛猫ホームズの話が出て面白かったよ。

銀鮭である。去年はふるさと納税で、鮭の切り身2.4kgを10,000円くらいで買っていたのだが、この量を一人で食べ切る頃には大半が冷凍焼けしてしまい、せっかくの鮭が美味しくなくなってしまうと言う大変悲しい思いをした。そのため、近所のスーパーが特定の曜日に銀鮭1切98円(税別)と安い価格で売っていたのを思い出してからは、都度買えるそちらに切り替えていたのだが、その安い鮭が……!今月から姿を消してしまった……!若干お値段高めの通常販売価格のものしかなくなったのである。ご時世か〜。まあ、普段の必需品(野菜・卵・ヨーグルト等)もコープに頼んでいるので、どうしても商品を底値で買いたいわけでもないのだが、こういった身近な商品の値上げにも、ちょっとずつ慣れてかないと行けないな。徐々におこるインフレは決して悪いことではないし、こういった値上げに過敏な奴がいるから税抜価格が消えない、企業はステルス値上げをするなど、頭では分かっているというのに。

読書:フランスふらふら一人旅

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フランス旅行記のコミックエッセイ3作、『フランスふらふら一人旅 パリ・アパルトマン生活編』『パリ・美術館巡り編』『モネの足跡をたどる列車旅・前編』を一気に読む。作者の方は漫画家のようで、フランス近代史あたりをテーマにした漫画を描かれているっぽい。女ひとり、単身で何度もフランス旅行に行くという行動力は素直に凄いと思うし、中谷美紀っぽいとも思った(?)。

世界史あたりの本を読んでいると、ヨーロッパ各国の革命・遠征軍・植民地支配云々がどうしてもメインになるので、若干のネガティブイメージが私の中に芽生えてしまうこともあるのだが、たまには純粋に各国の良いところを見たって良いだろう、ということで読んだ。ウソです。盛りました。(読み終わった後に考えついた後付けの設定)

著者の方は漫画家ということもあり、芸術に強い関心があるようで、どの本にも訪ねた美術館についての詳細な記述と基礎画力高そうなイラストが豊富にあり、そういったもので埋まったページを眺めるだけで楽しかった。フランスは芸術の国って感じだもんな。あとは美食もか。やっぱパリって……オシャなんやな!

どうやら著者の推し画家はクロード・モネであるようで、フランス旅行記の『モネの足跡をたどる列車旅・前編』のほかに、この後編、『モネのキッチン』という漫画を描かれているようだった。私は、モネといえば「睡蓮……日の出……あと日傘のレディ!」くらいのボンヤリした思い出しかないのだが(名古屋に住んでいた頃の美術館のイベントで何回か見た覚えはある)、印象派って、19世紀後半から現代に至るまで、こんなにも人に影響を与えたジャンルだったんだなあ、と改めて気付かされた。印象派って、なんか印象にないんだよな…印象派なのに…(?)。これも地理とかと同じで、知れば知るほど面白い分野ではあるんだろうな。フランス史を見て上がったり下がったりしていたフランスへの好感度が、ちょっと上がったコミックエッセイだった。

読書:建築探偵桜井京介 館を行く / 篠田真由美

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「日本の擬洋風建築が見たいな〜」と思って手に取った本。表紙の洋館っぽい写真と『館を行く』のデカデカしいタイトルだけしか目に入らず、日本の洋館についてあれこれ教えてくれる本だということを疑っていなかったのだが、実際の本の内容には、かなり予想を裏切られた。この本は、建築探偵なる人物をモチーフにした謎の日本の洋館建築のルポルタージュ…?エッセイ……?で、これは…なに…??もう何が何だか分からねえよ!

建築探偵桜井京介 館を行く / 篠田真由美

読み進めるうちに、どうやら建築探偵・桜井京介という建築好きのキャラクターを主人公にしたミステリー小説があって、著者の篠田真由美がその活躍を記録する……という体で進む小説シリーズがあり、そのスピンオフ?見たいな感じで、桜井探偵と著者の篠田先生、その他の登場人物諸々合わせて、出版社の持ち金で、主人公が好きな洋館巡りをしちゃおう見たいなエッセイ風短編小説が、どうやら、この本らしい。た、たぶん。自信はない。

「へー建築を専門とする探偵か……すべてがFになるの犀川先生みたいだな……」と思っていたら、もう次のページにはメフィスト賞云々が出てきて笑いを堪えるのに必死だった(建築探偵は1994年の出らしいので、こちらの方が早い)。なんかメフィスト繋がりということで、出版社はコラボ企画とかは上げてくれないんですか?私が買います。

ともあれ、日本国内に建てられた洋風建築の数々を周りながら、その建築の蘊蓄についてを楽しむことができる、小説っぽい何か調で面白かった。作中に出てくる建築家や建物は、かろうじて私も分かるものがいくつかあり、架空のキャラクターが実在する建築について色々喋っているのを聞くだけも楽しめた。(建築家の安藤忠雄…光の十字架のやつ!山形は鶴岡の擬洋風建築!私も行ったことがある!先生たち、教会のブラックマリアは見ました!?つや姫を食べて帰られました!?見たいな妙な盛り上がり方した)

どうやら桜井探偵は、和洋折衷の洋館がお好きなようで、わかってるなと後方彼氏面してしまった。この手の話題で早口になるオタク、たいへん信頼できます。あと、その建物についても作品として美しく思うのか、実際に住みたいと思うかどうかは別である、みたいな話で盛り上がったりもし、そういう建築オタ同士がする会話みたいなのがひたすら描写されているのが楽しかったな。多分、本編の推理小説では人が殺されたりなんだりして探偵役として活躍する面々だとは思うのだが、この本は純粋に建築ルポルタージュって感じでよかった。機会があれば、推理をする方も読んでみたい。

読書:日本の渚 -失われゆく海辺の自然- / 加藤真

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何も読まずに1日が終わりそうだったので、とりあえず何も考えずに手に取った本なのだが、あああ!寄りもの!寄りもののことが書いてある!海に打ち上げられる鯨!渚の恩恵!海の向こうから降臨する、まれびとという名の異郷の神!サマータイムレンダで見たやつ!昨日見たやつだァー!しまったこっちを先に読むべきだった!こっちを先に買っていたのに!そんなあ〜……岩波文庫だからって積んだりするから……ぴえん……。

読書:サマータイムレンダ / 田中靖規読書:サマータイムレンダ / 田中靖規

日本の渚 -失われゆく海辺の自然- / 加藤真

ヴー!(ゴリラの唸り声)自分の不甲斐なさに恥入りながら読了。白砂青松、よき描写。

読み終わった後に思ったことは、「この著者に絶対の力を持たせたら、おそらく海のために、文明を覚えた人間の悉くを滅ぼすだろうな……」の感想に尽きた。サブタイにもあるとおり、この本は「失われてゆく海辺の自然について」をテーマにしているのだが、人間の愚かさで海の生物が死滅していく話が1000回くらい出てくる。マジで1000回くらい出てくる。毎ページに、海を蔑ろにするすべてのものへの怒りが滲み出ている。多分、魔王ってこういう成り立ちから誕生するんだろうな……と、うっすら思ってしまった。最後の後書きで少しだけ人間の善性への期待を寄せるあたりもそう。

渚とは、海と陸が交わるところにあり、海と人間の接点でもある。島を美しく縁取る白砂のありか。陸の生命が這い出たところ。かつて沖縄には『ニライカナイ』という概念があった。海の向こうにあると信じられている理想郷の一種である。その楽土から流れ出たものとして、浜辺にはさまざまな海の恩恵が齎された。貝殻、流木、クジラ。海から寄せられる波に乗って恩恵は齎される。これが、先日のサマータイムレンダでもあった来訪神信仰の一種であるが、しかし、天の恵みと信じられる海の巨大な神聖さは姿を失いつつある。

悲しいことに、海は無限ではなかった。無限ではなくなった。
埋め立てによって壊滅する生態。他所の砂で人工的に作られる浜辺は、その砂に依存している環境を壊すし、海辺の濾過装置として働いていた生物は消えてなくなる。撒かれる除草剤は川を伝って海へ流れ、海藻を殺す。海藻は色々な生物の棲家であり繁殖地でもある。ダムで水が澱み、大量発生するプランクトンによる水質汚濁で、川の魚は死ぬ。などなど。このように、生物多様性を謳っているはずの人間によって、海の生物多様性は次々に死んでいく。『すべてがFになる』で犀川先生が言っていたように、人間は環境破壊生物であり、人間は自然を破壊する能力で選ばれた種族なんだなあ。