漫画:HUNTER×HUNTER 37巻 / 冨樫義博
ジャパニーズピーポーの義務として、ここ数年は週刊少年ジャンプの電子版を定期購読しているため、もちろんHUNTER×HUNTERの連載再開を喜ばしく思っているのだが、連載再開前の話をすっかり忘れてしまっているという当たり前体操アクシデントに遭遇した。巷の情報によると、前巻にあたる36巻が出たのは4年前とのことなので無理もないのだが、とりあえず新刊の37巻を見ることに。
そうなんだよなあ〜!最新3話をジャンプで読んで文脈を思い出せなかったような人間が慌てて37巻見たからって、それよりも前の文脈を思い出せるワケもないんだよな。おかげで34巻あたりまで遡って状況を確認することとなった。
なんだか、HUNTER×HUNTERってもう「みんなが面白いっていうエンターテイメント」という概念が出来上がっているので、はいはいハンターハンターくらいの流行に流されている人間のノリをとってしまっていたのだが、いや、当然のようにハチャメチャに面白いんだよな……!話全体の情報量、会話の流れ、指示の狙い、悪手を取らされる各々のキャラクターの持ちうる性格や不安など、その1ページ1ページをめくるための工数がとんでもないことになり、たかが数巻遡って読み返すだけなのに3〜4時間丸かじりになってしまった。読み甲斐が、読み応えがある……!あと、ビスケとウェルゲー、テータちゃんと第四王子の恋物語(?)の行方も気になってたことを思い出したよ(??)
37巻では、カチョウとフウゲツの片方が死んでしまったり、センリツが生来の人情によってやむを得ない選択をとってしまったり、ハルケンブルグやツェリードニヒの覚醒、複雑怪奇すぎるツェリードニヒの能力解説などなど見どころが多数あり、そんなことがあったなあ〜としみじみ読み返していたのだが、記憶にない話が1つ挟まってて二度見してしまった。カミィの施設兵である呪殺部隊関連の記憶が、まるでない……!!そんな話あったっけ!?!?過去のジャンプで見逃してた!?新刊読んでよかったあ〜!
王位継承戦に入ってから密室空間で数多の人間の思惑が入り乱れ、もうこんな大きな流れを制するのは個人の素質も、組織でもでは無理やろと思わされるのだが、だからこそ、最後に生き残る王子の「時流にうまく乗れた」という運が可視化されるのかな。最近の話では、幻影旅団とヒソカの因縁にまたフォーカスが戻ってきたようだし、やっぱ冨樫先生が執筆されている時代に生きてるってサイコーやな!と思わされる37巻だった。