「2022年7月」の記事一覧

みんなが死んでしまうならば、自分だって死にたい。死なんて、その程度のものだわ

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四季 春 Green Spring 、四季 夏 Red Summer / 森 博嗣

みんなが大好きな天才・真賀田四季を主題にした森博嗣先生の四季シリーズの読み返し。春夏秋冬と4作出てるんだけど、そういや春夏ってそんなに読み直さないかも、と思って改めて手に取ってしまった。なんか普段、読み返したくなる時は秋か冬だけ見ちゃうんだよな。多分、前半については、猫目トーチカ先生の漫画版の四季で補完した気持ちになるのかもしれん。漫画の雰囲気メッチャよかったもんなあ。

本編の内容はというと、うん……森博嗣先生のファンサがすごいな……真賀田四季は天才なんだな……という感想になってしまう。もちろん面白いのだが、その面白いという感想が湧くまでに、この小説に関連するシリーズをまあまあ追いかける必要があるよな?と不安になってしまい、手放しに面白い!とは言いづらい。しかし私は真賀田四季が推しなので、思考・発想・名言のオンパレードにぴえんぱおんしてしまう。感想がとても難しいな。小説を読むというよりは、四季たまの思考を再確認するために眺めてしまうみたいなところもあるし、ウーン(厄介オタク)。

真賀田家の家系図がうろ覚えで、久しぶりに読み返すと、あ!?そうだっけ!?とメッチャ驚いてしまう。
父・真賀田左千朗、母・真賀田美千代、伯母・百合子クリムトで、兄は栗本其志雄。栗本はクリムトから来ているだろうから、主人公の真賀田四季の戸籍上の母は美千代で、生物学上の母親は百合子、でいいはず。それにしても美千代と百合子は姉妹だったんだな。もう完全に忘れとったわ。百合子は金髪碧眼、美千代は日本人に見えるという描写からしても、どちらにしろ外国の血が入っている、と。しかし美千代さんの方も美貌って描写されているんだから、キャラデザなんとかならなかったんですか!?浅野いにお先生!(アニメ化した時の美千代さんの教育ママ的な浅野先生のキャラデザがまだ受け入れられていない)

問十二 夜空の青を微分せよ 街の明りは無視してもよい

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今のところ毎日、漢字・英語の学習を10分くらいやっているんだけど、最初はこの学習ノルマに数学(中学)とお絵描きも入っていたんだよな。この二つはいつの間にかやらなくなってしまっていた。そんなわけでなんとなくYoutube見ていたら、微分積分をゼロから始めるやりとりがあって、めちゃ面白く見てしまっていた。えー生徒も先生もすごい…。私も、もう一回…数学を始めるか…!

梅雨、お前…生きてたのか…?

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週刊少年ジャンプ 2022年31号

・Dr.STONE。完結後の読み切り。急にテラフォーミングして宇宙都市を建設するとか言い出したので私かと思った(?)

漢字なりたちブック 2年生 / 伊東信夫、金子都美絵

小学2年生向けのやさしい漢字の本。先日読んだ1年生のやつが面白かったので続きを読みたくなった。
以前「夕」は肉をも表す、と聞いたときに、さては「多」は、肉がたくさんある様を示す漢字だな?と推理をしていたので、今回ドンピシャだったことがこの本で知られて、とても嬉しい。
あと「強」って漢字は、弘に虫をつけたと言われてメチャ驚いた。弓を意味する弘に、虫で作った頑丈な糸で、強い弓矢武器の出来上がりか〜!なるほど〜!強いって字、弘に虫を組み合わせたという発想が全くなかったので、シンプルに面白かったな。あとは、弓に羽をつけて「弱」。儀式用の飾り羽根がついてっからその武器は実戦向きじゃないよって意味で「弱」の漢字なのね。「引」も、弓を引くさまから。なるほどな。心が完全に小学2年生に戻ってしまって、ウキウキ読める面白い本だった。次は3年生向けを読むぞ!

湿気がヤバくて本もカビが生えてきている

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「待つ」ということ / 鷲田 清一

Kindleセールで価格が安くなっていたことと、最近「待てないで行動してしまう」「待つって大事だな」と思う機会があったので購入。夜遅くにスーパーへ行くと半額シールが貼られていてつい買ってしまうことがあったり、家の中にお菓子があることが分かっているとお茶の時間も待てずに手を伸ばしてしまったり、遅延報酬が判断できないというか、「長期的な目標はあるにもかかわらず(痩せたい・健康を維持したい)、目先の欲望に直ぐに負けてしまう」なんて状況をどうにかしたいなあとは思っていた。次の機会待てばいいか、とか待てないんだよなあ。

まだ最初の方しか読んでいないけれど、やっぱ時代の変化と共に「待つ」ということに対しての価値観ややり方が変わってきているよね?という警鐘をこの本は鳴らしている。LINEがあれば、昔みたいに文通で一週間のスパンを置いてやりとりするなんてこともない。「待つ」ことが当たり前だった時代から、「待てない時代」「待てない社会」になったのではないだろうか?という主張には、最もだと感じるなあ。
ソシャゲの課金や半額セールもそうだけど、目先の誘惑に負けることで経済が勢いづくし、堪えることができない、忘れないうちに確実な今の価値を獲得したい、という人間の判断が当たり前になることで、耐えるという経験があまり積むことができなくなったのかも。それは、変化の激しい社会では、受け身であることがマイナスだと教えられたからかもしれないし、目の前にぶら下がった人参に釣られることがあまりにも多いからなのかも知れないが、焦ったさに屈することや、逆に待つことが、人にどのような影響を及ぼすのか考えていきたい。みたいな気持ちにさせる本。また明日続きを読みたい。

Lemonが数多くのカプ厨のイメソン餌食になったって話?

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不自然な死因~イギリス法医学者が見てきた死と人生 / リチャード・シェパード

アンナチュラルってドラマあったじゃないですか。米津玄師のLemonを主題歌にしてたやつ。あのドラマ、実家に帰った時たまたま最終回をやっていたので流れで見たんだけど、途中で「妙だな……テトロドトキシンには解毒薬はない(現在まだ見つかっていない)が……?」と漫画とかで培ったオタク知識が活きた瞬間だけ覚えてる。なんの自慢話?

ともあれ、この著書は、イギリスの医学者が死因を特定するために遺体の解剖を続けてきて、何を見て・何を思ったかの半生を綴ったびっくりするほどクソ分厚い本。かの有名な養老孟司先生(解剖学者)が解説を入れているのだが、それが終わったページで483Pの刻印押されとるからね。厚みやば。本は分厚いが、短編くらいの長さの出来事一つ一つをくっつけて一冊の本にしましたみたいな感じで、もちろん最初から通しで読むに越したことはないが、割とどこからでも読める構成でありがたかった。最初の1ページにさえ手をつけてしまえればスイスイ読めた。人が死ぬという結果の原因を特定する職業の話であるがゆえに、その前後に付き纏う痛ましさや悪意、世間の判断、理不尽さに陰鬱になる箇所もあるんだけど、著者が必要以上に物事の善悪を強調しないし、ただ当時の自分の心情を書きました、的な筆の運びで読みやすくはあったかな。

9.11回りの出来事やダイアナ妃の死因の再検証なども興味深くはあったんだけど、シンプルに「DNA鑑定が高精度になった今日において、フェイスマスクなしで息をしたり話したりすると、DNAまみれの唾液の飛沫が現場に残るのは誰でも知っている」的な知らない知識が出てきたりして、もうそこまで時代進んでいるんだ!?と驚いた。や、やべ〜!知らなかった〜!でも、やっぱDNA鑑定にはロマンがあるよな!と改めて興奮してしまった。古代遺跡でファラオのDNA鑑定がなんとか、イングランド王リチャード3世の遺骨が駐車場で見つかって鑑定をなんとか、みたいな技術で判明する痕跡にとても興味があるので、そういう本も読みたいなあ。

人は必ず死ぬという当たり前のことすら夢のように感じる昨今、著者が死というプロセスにどう向き合ってきたのかを知ることができる、良い本でした。

漢字なりたちブック 1年生 / 伊東信夫、金子都美絵

小学1年生向けのやさしい漢字の本。漢字の書き取りクイズをやるとき、部首の意味や語源、成り立ちを知っていた方が、明らかに捗るので手に出した。小学6年生まであるっぽいので順を追って読んでいきたい。いや、小学1年生向けの内容ではあるけど、私が個人的にめちゃめちゃ興味があるせいで面白いよ!「大」は両手を広げた人、「天」はその大きいに天井を表す棒線が上にある(ー)、「立」はその逆で下に棒線がある(ー)、「上」は天の横棒の上に何かあるさま、「下」は天の横棒の下に何かあるさま、「夕」は夕方の月のかたちから、「気」は元々、氣と書いて(魔人学園で見たやつ〜!)米を炊くときにできた湯気のモヤモヤから、などなど、心の中のへえボタンを連打しながら読むことができた。小学1年生でこんなに面白いなら、次回以降は一体どうなっちゃうんだ……!?
ただなんか、やっぱり漢字の成り立ちにも諸説あるのだろうということと、小学生向けだから過激な由来は書けないのだろうという感じで、以前読んだ『部首のはなし』や、私がYoutubeとかで得た知識とは違う解釈があるな……と首を傾げる箇所もあり、その引っかかり含めて楽める本だった。この楽しみ方を小学生の頃の私が知っていればなあ〜。(歴史にIFはない)