水色チェックマークのあるタイトル作品のネタバレを含みます
漢字なりたちブック 5年生 / 伊東信夫、金子都美絵
ついに私も5年生!そして案の定ページ数が増えているので、その分読み応えがある、と言いたいところだが、読むのに3日もかかってしまった。以下、気になった漢字の成り立ちのメモ。
P16「圧」。元は骨つきの犬の肉を供えてお祓いし、悪いものが出てこないようにと土地を鎮めるさまから。また犬が犠牲になってる!こいつら犬になんの恨みが!
P24「益」。水と皿でできている漢字。上の部分水なの!?水が皿からあふれるほどにたっぷりあるさまから。
P38「過」。咼は死んだ人の上半身の骨(冎)、お供え?いのり?(口)をささげるものが、道をゆく(しんにょう)途中にあるさま。やっぱ死と生贄が身近にありすぎるんだよな、漢字。過去も過ち過剰も「過」。だと思えば、あんまり今の身から外れることはするなよっていう示唆を感じる。
P42「確」。石に、囲いをつけ、隹(鳥)を閉じ込めているさま。石のように固く確かなことを示す。動物愛護団体!
P92「災」。上の漢字の「巛」、川が溢れて水害などの災害になる様から、らしい。なるほどお!川が溢れて「巛」…すごい!言われてみればその通りだ!さらに火も入れて、災害の災としてバッチリです。
P108「師」。右側、の「肉」なの!?あいつまた!?「月」に飽き足らず!そして右は「刃物」!?本当に肉を捧げる何かが好きだな……。刃で肉を裂いて捧げる儀式をするものは、やがて引退して指導官等になった様から。
P136「性」。よく見れば「心」に「生」と良さみしかない組み合わせの漢字なのに、博士これは一体……?生は草木が生えている姿のようで、生まれてから備わっている性質のことだそう。なんか今まで、性的な意味で使っててごめんな。
P139「精」。よく見れば「米」に「青」という良さみ、そして案の定「穀物の美しさを表した文字」とあり、いままで精力的な意味で使っていて大変申し訳ありませんでした。本当に綺麗な漢字の組み合わせのはずだが……。
P144「接」。てへんに「妾」。「妾」は古代神に仕えた女の形から。神に近づくさまから「接」だそうだが、もう完全に「妾」の方が気になって仕方ない。本当だ、接って「妾」使うんだ……しかもてへんだ……妾(めかけ)……?それとも妾(あたし)……ヤプーか?いろんなことが気になって頭に入ってこなくなった。
P155「属」。けもののオスとメスが交わる様から。さすがに小学5年生に対応した説明ともなると、だんだんとオブラートの包み方が適当になってきとるな。
P172「適」。しまった、「啇」と「商」の何が違うのかが知りたかったのに「商」の時にメモるの忘れた。まあでも、ここまで来れば法則はわかってくるな。おそらく「テキ」と音読みする漢字では「啇」を使い、「ショウ」と音読みする感じでは「商」を使うとかそういうやつでは?多分あっとると思うが、いつか漢字の書き取りクイズやっている時にこの法則を適用して正解を出したいので、ググらずに楽しみを取っておこう。ちなみに「啇」、「帝」と「口」を合わせたものと聞いて、センスを疑った。いいのか帝?なんか古って漢字に変形しているが?
P179「独」。昔はけものへんに「蜀」だった。「蜀」はオスのけものをあらわすんだ。昔の漢字の中にけもののおちんちんがあるのが分かるかな?孤独の独は、独り身のオスのケモのを表してるんだよって直球な解説が急に差し込まれて、思わず心の中で口笛を吹いてしまった。
P187「犯」。けものへんに「㔾」。「㔾」は姿勢を低くした人の形。もうこの時点で「あっこれ獣相手にやってるやつだな……大丈夫か?」とハラハラしていた。小学5年生相手にどこまで攻めるのか気になりながら読み進めたところ「人がけものに乗り掛かってるようすで、してはならないことを表した文字なんだ」ときて、なぜかガッツポーズをしてしまった。ヒュー!小5、ここまではいける。別の楽しみ方を覚えてきた。
だいぶ長い書き取りをしてしまったが、以上。やっぱり漢字とかいうヤツ楽しいな。最後の小学6年生がとても楽しみ。早く読みたい。
伊東 信夫/金子 都美絵 太郎次郎社エディタス 2018年11月20日頃