宅配野菜
スエーデン人の父、ピアニストの日本人母のハーフで、本人も世界的なピアニストとしてご活躍されている、フジコ・ヘミングさんのエッセイ本を読んだ。フジコ・ヘミングさんは、私の母が好きなピアニストという情報しかなかったのだが、実家に帰った時の話のネタになるかな〜というフンワリした動機でこのエッセイ本を手に取った。案の定、戦前生まれの女性芸術家らしいエピソードや語り口のオンパレードで安心して読めた。どういう偏見?(貧乏苦労話、〜かしら・〜わねといった口調、とにかく煙草を吸う、没個性への抵抗感、完璧主義でない、諦めたものがある、古いものに対する思い入れ等は多分あるだろうなという私の先入観と、実際読んでみてそんな感じだったことに対する安心感)
意外だったのは、ベジタリアンだったこと。そうなんだ!?そうなんだって何だよ。まあ、御年齢から肉を食うのがしんどくてそのまま菜食主義にって話は世間では聞くけれど、演奏家って体力勝負なのでは?みたいな思い込みがあるからか、命を大事にという観念からベジタリアンなのはちょっと意外だった。
あと、ヘミングという苗字は芸名なのかな?と思っていたけど、冒頭でも述べた通りにハーフの方で、本名はゲオルギー=ヘミング・イングリッド・フジコというバチバチにカッコいい名前だった。
あとは、ちょこちょこと私物や部屋の写真が本に載せてあるのだが、昔の海外映画みたいな古めかしい雰囲気のある家具や小物が揃っていて、こういうの素敵だな〜と憧れた。古いものをそのまま長い間残せる余力があるというか。モダンで整った無機質な部屋も好きだけど、こういうアンティークっぽい雰囲気を一貫して保つって、結構根気がいるもんな。途中で趣味が変わってもミスマッチになってくるし、断捨離には決して目覚めない、終活や生前整理は死んでからするという覚悟もいる。どんなスタイルであれ、変わらないっていう選択ができるほど、自分の世界が固まってる人なんだろうな。紙面に映える人のエッセイだった。
イラクでミタンニ王国の主要都市が発見…!?天は赤い河のほとりで出てきたあの黒太子の国〜〜〜!!!!!!古代オリエント史は、大体少女漫画が教えてくれるんだよな。(王家の紋章、天は赤い河のほとり)