読書:星を継ぐもの(その1) / ジェームズ・P・ホーガン
だいぶ前に手にとって放置していたSF小説を読み始めた。裏表紙に書かれたあらすじでおおよそのストーリー導入を事前に知らされているのだが、しばらく読み進めてもその導入まで辿り着かず、いつ始まるんだよ……と、自分の気の短さに気付かされている。ともあれ、頭脳明晰な主人公のハントが、国連宇宙軍のお偉いさんに呼ばれて、月面で見つかった正体不明の遺体(宇宙服を着ているが、5万年以上まえの遺体と思われる)の調査をするところから始まる。ハントくんは、お勤め先で特殊なスキャン装置の開発に成功しており、そのスキャン装置が検死に必要とされてお呼ばれされた。5万年以上まえの遺体なので、下手に動かすとボロボロに崩れるため、動かさずに透視するような感じでスキャンを行い、ハントくんはある一定の成果を出す。例えば、遺体の所持していた手帳に書かれた謎の言語、謎の文字列。おそらく遺体の文明は12進法を使っとるなあ、でも、遺体は我々人間と全く変わらない(10本指)だよなあ、とか。しかし明らかに我々以上の科学技術を持っているとんでもない遺体の発見だったため、ハントくん以外にも色んな分野の人間が呼ばれており、この遺体、通称チャーリーの正体を探るためバチバチの討論が繰り広げられーーみたいなところまでで本日はストップ。P85まで。
家で文鎮となっていたメチャクチャ分厚い美術解剖学の本。韓国のイラストレーターさんが書かれたもので、当時話題になったときに買ったのだが、私が積極的に絵を描くタイプの人間ではないため、長らく放置をしてしまっていた。こんな高い本(6700円+税)を放置すな。
重い腰を上げて、ようやくページを捲ったのだが、絵を描く人の視点から見た「生物の定義」とかの説明が予想外にとても面白かった。
生物の絵を描くには『生物』を描かなくてはいけない。生きているものを生きているように描かねばならないのだ。では、生物とは何か?それは、「繁殖することができ、自ら生きて行動するもの」だ。生物は動くようにできている。動かなければ生きていけない。一人で生きていくためには、自ら、動く必要がある。では動くのは、なんのためか。繁殖や食事といった生存の欲求のため。また、広く見れば、あらゆる行動は、自分を曝け出して、自分が生きていることへの確認を行うためだ。生きているということは、動くという一連の過程を意味するものではないか?生物は、動くためにある。これを前提とすれば、人体を描くことへの理解が簡単になる。みたいなところまでで本日はストップ。お、面白え〜!絵を描く人が見る生物っていう視点がとても興味深く読むことができた。P25まで。