「2022年5月」の記事一覧

大混乱

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Twitterのトレンドで流れてきた、Yahooの『脳内「ごみ屋敷」に?スマホ依存がもたらす“脳過労”』というタイトルニュース。脳内ごみ屋敷とはうまいこというやんけ、と思いながら、ちょっとネットを見る時間を減らそうと改めて思いました。

極アウトプット / 樺沢紫苑

インプットにはアウトプットをぶつけるんだよ!

タイトルだけで手に取ったけど、この本よく見たら、Youtubeでたまに見かける精神科医の先生だった。大きい本屋では、代表作『アウトプット大全』が山積みになっているところをいまだによく見かける気がする。

まずインプットとアウトプットの定義から。

・インプット:読む、聞く、見る
・アウトプット:話す、書く、行動

インプットだけではなぜ記憶が定着しないのか?とか色々話があったけど、私なりにまとめると、アウトプットとはインプットしたものを『使う機会』と言うことなんだろうな。使われないものは、忘れられる。使われるものは、文字通り身に付く。インプット型の学習は覚えたつもりになりやすいようだ。
私は漢字の書き取りをしているのだけど、読める漢字は多いのに、いざ書くときに思い出せない漢字が多すぎる現象に日々直面している。マジで分からないんだよな。この間、「飛行機にトウジョウする」の搭乗が思い出せなくて書けない上に、解答を見た後に「なんで塔が乗る意味なんだ?」って首を傾げたもんな。こうしてタイピングして分かるんだけど、搭乗の搭は、高い塔の塔とは部首が違う。漢字は読めてはいるが、区別も朧げで、意味が分かっとらんやないか!
インプット型の学習だけで単語のことを覚えたつもりになっていたし、まあ読めている上に意味も大体わかるからいいだろと思っていたから、こんなやさしい問題で躓いている自分がちょっと恥ずかしい。今までは、「まあ読めればいいだろ、書くときはキーボードの変換があるんで!」と思って生きてきたし、まあ支障は特になかったのでそれでもいいかもしれないが、実際にアウトプットすることでより正確に輪郭を記憶することができるんだなあ、と言うのはよく実感できた。なんの話だっけ?

要するに、インプット、アウトプット、あとフィードバックのサイクルでスキルが高められるよという話かな。インプットは当然大事なんだけど、私の漢字書き取りの例えで言うなら、

1.問題を見る
2.頭の中で「飛行機のトウジョウってなんだっけ?ジョウは乗るなのは分かる。トウは塔…とう…読み方はあっとるが、流石に塔ではないのでは?」と悩む
3.とりあえず手を動かして、塔乗と書いて見て、形に見覚えがあってしっくりくるか試そうとする
4.「あっやばい塔が書けない」と焦る
5.これは検索学習だから、思い出そうとすることが大事…と自分に言い聞かせ、思い出そうとする。多分部首は「土」では?と当たりをつける。城も部首は土だし、昔見た『バベルの塔』の絵のイメージからも土であってるような感じがする。オッケー、土と書いているうちに、塔の輪郭をなんとなく思い出してきた。塔のうち、左側の土と右側の合は書けるが、これだけでは完成してない気がする。いや、それ以前に、やっぱ「飛行機に塔乗する」ではないのでは?若干のイライラみ。
6.この辺で諦めて答えを見る。「塔乗であっとるの!?」あってない。正解は搭乗。よく見ると、部首が土ではなかった。めちゃくちゃ反省し、この後「搭乗」の意味を調べるべく、語源辞典を引いた。ついでに「荅 意味」でもググる。へえー!荅って、あずきなんだあー!

みたいな「情報量とエピソードが多い」みたいな経験を挟むと(アウトプット、フィードバック)、より身につきやすいという話のようだ。これで、あと数年は流石に搭乗が書けると思う。
まあでも、憧れとしては、インプットだけで済ませたいよなあ……。それが一番スマートだと思う。マジでこんな無駄に恥ずかしいエピソード体験しないと覚えられんの?人間は猿か?と言う自己嫌悪も少なからずあるが、この辺りは、時間と労力を引き換えに、刻み込むことで覚えることを良しとしなくちゃいけないのかも。だから、そこまでアウトプットしてまで覚えたいものかどうか、自分の中で前提を整理することも大事なのかもしれない。脳の容量だって、時間だって無限にあるわけではないから、漢字を書くことにそこまでのリソース割けるか?どっか妥協してもいいのでは?みたいな。私の場合は、紙にメモするときのスピードが上がったことと(漢字がわからず筆記の手が止まることが減った)、検索学習が大事だよ!と言うのを思い出すために、まあ一日15問の漢字書き取りくらいなら全然許容範囲、と思ってやっている。

アウトプット(行動する、手を動かす、誰かと話す)は、慣れの回数で精度が上がる。不得意なものでも、単に慣れの回数が足りていない場合もある。フィードバックを挟めば、より精度が高まり、より軌道修正ができる。脳の容量だって、時間だって無限にあるわけではないから、と言うのはインプットだって同じで、情報過多になりすぎないようセーブしていかなきゃな……アウトプットも心がけなきゃな……。と反省させられた。

まあ、情報収集については、興味があることでも興味がないことでも、広く摘んでおいた方がよいと思っている方なのだが(何がきっかけになって閃くか分からんし、その情報を生かすも殺すも自分次第になることがあるので)、せめて時間は区切ろうと思います。あと、大事なことは、多少手間をかけてもアウトプットとフィードバックをすること。この本の内容については既知の情報も多々あったが、改めて考えさせられると言う意味でも、思ったより大分ためになった。

今日はジャンプを読むだけで精一杯

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週刊少年ジャンプ 2022年26号

お!?悟の女がアニメ化!?ロボコ大丈夫か!?だいぶ早いアニメ化だったな。

呪術廻戦・第185話。なんで私は毎週少年ジャンプでパチンコの話を見とるんだ。「そして鳴り響いている謎の音楽……!!」で声漏れるほど笑った。金ちゃん無敵モードが強すぎるな、メチャメチャ頼れる先輩だった。いいぞ〜!がんばえ〜!鹿紫雲くんが金ちゃんを倒せるとしたら、なんだろう、電気操作でパチンコのハッキングするとかか?鹿紫雲くんにも頑張っていただきたい。

高校生家族・第87話。熱血バレー部、爽やかマネージャー、青春テニス、将棋部活に加えてヤンキー漫画まで抑えてきた……こいつ……!!天の道を行き、総てを司る漫画か何か?煽りも「今日からこいつらは!?」じゃないのよ。

まずは愛しきものを殺せ

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名著から学ぶ創作入門 / ロイ・ピーター・クラーク

この本の正式名称が『名著から学ぶ創作入門 優れた文章を書きたいなら、まずは「愛しきものを殺せ! 」』なのだが、めちゃくちゃ聞き覚えがあるサブタイだと感じて手にとっていた。文章術の指南書?的な本の名文句だったように思う。そしてその文章術の名著を50冊以上読んだ著者が、重要と思われるポイントをピックアップして紹介した本が本作になるのかな。どこかで見たなこの形式?(もしかして:ビジネス書ベストセラーを100冊読んで分かった成功の黄金律

著者は、新聞記者で博士号持ち・専門機関で40年以上創作講師を務め、自身も作家として活動している等、まごうことなき本職のプロなのだが、そのせいあってかそこそこ分厚い本になっている。中身は読みやすくて親しみのあるテキストで、名著の優れた教えを引用しながら文章を書く際に気をつけたいポイントを説明している。

愛しきものを殺せ……文章を装飾する目的でお気に入りのフレーズを使うこともあるだろう。しかしそのフレーズは、本旨に沿うものか?そうでなければ、たとえ愛しいものでも、出版社に提出する前には取り除くべき。みたいな教え。確かにあるな〜!ふと思いついたあの一言が言いたい!ってなることめっちゃある。でも、それは本旨のテーマに沿った適切なフレーズか?言いたいから言っているだけでは?みたいな厳しい目で見ることも必要だと。初歩的なことだけど、確かにそうだよな。ノリで使う言葉もそうだけど、大事にしたいフレーズならなおさら、適切ではないところで使っては勿体無いもんな。愛しいフレーズはとりあえず他所に書き留めておいて、然るべきテーマで、最大限、効果的なタイミングで使うのがいいと言われれば、それはそう。

雑然とした箇所を見つけて削除しよう……著者のクラークが「ただならぬ2ページ」といった箇所に書かれた教えを要約すると、「(われわれの文章は)大袈裟な表現や無意味な専門用語に塗れ、窒息しかかってる社会そのもの」「冗長な言葉は雑草と同じ、放っておいたら日常になるから、見つけ次第削除しろ」みたいな感じ。現代は情報過多でどうこう言われているけど、文章の中も同じだよと。本質を明瞭に、簡素に刈り取れ。それがうまく文章を書くということだ。なるほどなあ。

計画に沿って書こう……大きな執筆プロジェクトになればなるほど、計画を必要とする。あと執筆に必要な資料は、必要だと思ったよりはるかに必要。収集の後には、よい選択をする。よい選択をするには、軸となる考え、つまり焦点が必要である。

文の長さを変えて、心地よいリズムを作ろう……短い文、中くらいの文、長い文を組み合わせ書こう。そのリズムは、音楽を奏でているようなものだ。ただ読ませるのではなく、耳も楽しませるリズムを考えよう。一つ一つのピリオドを、一時停止の標識と考える。

他、とりあえず試し書きをして、すでにわかっていることは?わかっていないことは?と自問する。楽しませ、教えるために書こう、など。


エーン、この本手にとっておいてなんだけど胸に突き刺さる。

渦中に飛び込むし、火中にも飛び込む

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「違うこと」をしないこと / 吉本ばなな

昨日の続きから。よく考えてみたら、2021年に、まだこういうバシャール対談本みたいなスピリチュアル本を出せるのはすごいことなんじゃないだろうか?吉本ばなな先生のネームバリューかな。宇宙、愛のエネルギー、チャネリングなどなど、久しぶりにこの手の本を読んでいるかもしれない。宇宙云々とかはさておき、愛とかしがらみとか生きづらさとかの話題が多いので、「やっぱこの世代はみんな人間関係から生じる摩耗で、多かれ少なかれ疲弊しとんのやな」と言う印象が強い。人間関係を密にすれば、ポジディブな意味でもネガティブな意味でも感情が揺れる原因になるだろう。揺れること自体には良いも悪いもないが、人間の流れやすさを侮ってもらっちゃ困るぜ。そう言う意味では、「違うことをしないこと」と言うのは、無理をしない、他人に合わせすぎて自分の思考を無視しない、溜め込まない、違和感を黙殺しない、みたいなメッセージ本なのかな。

ここからはメチャクチャ個人的な偏見なんだけど、歳を取ってくると、若い時に無理に我慢することなかったなって気づいて、開き直って図々しくなれたりできることあると思う。その分生きやすくなったな〜とは思うんだけど、その分どっかで若い人に我慢させてるみたいな皺寄せを感じていることがあり、「母ちゃん嫌ってたおばあちゃんの性格に似てきたな」「血筋って抗えないのかもしれないな」と言うような状況も見ているので、世の中は連鎖なんだなあ、と感じることはあるし、私も歳をとってきて我慢しない方に寄ってきているのを感じている。本の中でも、自分は自分!と言う人間ばかりだと共存が難しく空中分解する、みたいなことは書かれていたので、それはそうだなと自戒せねばなるまい。

吉本ばなな先生やべえなって思うポイントは、若い頃からメチャクチャ売れてたのでメチャクチャな人間関係をガンガンに経験しているのに「ずっと書いて生きていきたいから、そう言う経験もこの先いる」って判断して、自ら飛び込むところだな。これが私には出来ないので、読んでいて「そりゃ作家として大成する」と納得しかなかった。何かに飛び込まないでスルーするより、失敗だらけだとしてもちゃんと経験として受け入れて、「(小説家としての自分のスタンスと)違うことをしない」と言う先生の生き様がすべてを語るスタイルの本だった。
対談はスピリチュアルがメチャ強。それが終わると「前世はある、幽霊はいる、神はいる、ってことにしておいた方がいろんなことの説明が楽」みたいな見解も出るので、やっぱ作家の視点があるんやろな。個人的には森博嗣先生の話が挟まれたのが嬉しみポイントだった。そういえば、吉本先生は森先生と付き合いあるんだった。森先生のエッセイ本とかにもちょくちょく名前お見かけするもんな。

未来のきみを変える読書術 / 苫野一徳

学生向けのコーナーにあった読書本。たぶんわかりやすいだろう!と思って手に取った。なぜ読書が良いのか?というテーマに沿って、哲学者・教育学者の著者が解答をしている。

第1章・読書の効用。「読書で得た知識(教養)で出来た蜘蛛の巣には、時折ひらめきの電流が走る」、これは分かる。私もこれを楽しみにして本を読んでいるときがある。ただまあ、その時はメチャクチャすごいこと閃いた感はあるんだけど、著者の言う『そのひらめきから最適解が見出される』とまでは感じたことないかも。私に取ってはセンスが爆発した脳汁溢れる瞬間なのだが、最適解を見出せるかというと…そ、そうか…?と自信がない。でも、読書のメリットとしては賛同できる。
大事なことは、無闇に知識を得るのではなく、知のネットワークを築くこと。これもそう。適当な時間潰しで見た雑学動画とかって、結局私自身に興味や意識がないと、そこで得た知識がどんなに優れた知識でも、私の脳が内容のうっすいゴミデータに改竄しちゃうしな……。また、読書から直接体験を得られる・視野が広がると言うのも同意できる。

第2章・読書の方法。あんまり記憶に残らなかった。読むタイミングがたまたま合わなかったんだろうな。

第3章・レジュメ(読書ノート)の作り方について。途中でオンラインサロンの会員云々の話が出た時、「あ!でた!ビジネス書でよくみる有料オンラインサロンへ誘導するやつ!」と一瞬にして警戒してしまった。悪いビジネス書の読みすぎなのよ。大学の先生が、有料オンラインサロンへの誘導を筑摩書房でやるわけがないのよ。……エッ、ですよね?それが気になってしまって、内容が頭から吹き飛んだことを反省したい。

読書の利点を学生向けに分かりやすくまとめられた本で、良かったと思います。

ちいかわ、人肉の味を覚えた熊の話しとる?

水色チェックマークのあるタイトル作品のネタバレを含みます

ナガノワールド、今のところ異世界転生したくない世界No1だが大丈夫か?でも、ハーメルンとかに、ちいかわ転生二次創作とか来たら絶対見ちゃうな。誰か書いてほしい。

われわれは仮想世界を生きている / リズワン・バーク

茂木先生の『脳と仮想』を読んだ後だったので、そういう脳の話かな?と思い、Kindleで爆安になっているところを購入したが、これシミュレーション仮説の本だな!?但し書きをよく読んでから買え。まあそういう話も嫌いではないよ、最近SF小説も読んで面白いと思っていたからな、と読み進めてはいるが、前置きが長くて若干不安になってきている。マトリックスの話が出てきたところで、本日は中断。進捗5%です!

「違うこと」をしないこと / 吉本ばなな

「違うこと」をしないというのは示唆に富んだタイトルだよなあ、読んでみるか、と手にとって読み進めていたが、急に『宇宙マッサージというのは、シンプルにいうと愛のエネルギーを使って、地球人が生きていく中でしがらみやコンプライアンスなどによって制限されたエネルギーのゲートを解除して、宇宙と繋げてアップデートしていく』『宇宙と一体になるチューニングをすることでその人にとって本来の生き方ができていくようにするマッサージ』みたいなパワーワードがバンバン出てくるので、エヘヘと行き場のない笑みが漏れてしまった。今日はそういう本に当たる日なのか?とりあえず、折を見て最後まで読んでみよう。今日は22Pまで。