「2022年4月29日」の記事一覧

推しの人工知能:デボラ

水色チェックマークのあるタイトル作品のネタバレを含みます

人工知能の核心 / 羽生善治

積んでいたKindle本なのだが、今井むつみ先生の著書『学びとは何か』に羽生先生が寄稿されていて、その見解に興味を持ったため、積み崩しを行なった。お、面白……。本日40%くらいまで。
人工知能がプロのチェスプレイヤーや囲碁の棋士を次々と打ち負かし、処理速度にものを言わせた圧倒的な力技とディープランニングに代表される機械学習、そして人間的な手法を採用することによって、どんどん進化して生きている、という前提から話が始まる。羽生先生は、人工知能に負けることは十分あり得ると考える。人工知能には「次はこの手で大丈夫か?」などといった恐怖心が一切なく、機械的に最良の手を示すことができる。それが我々人間にとっては考えもつかなかった一手になるし、その解析を人間側の勉強に活かすことができるようになってきている。機械側が示した一手が定跡になることもある。それはここ最近になって登場した新しいやり方・常識である。しかし、人間側が「じゃあ機械に任せればいいか」と考えると、人間側の思考力は衰える。現場にいて、自分の頭で深く考えるからこそ、整理されて大局を見る目も養われ、勘も培われる。というような話……だったと思う(自信がない)。
羽生先生は、基本的に人工知能は一定のルール化においては人間を凌駕することを認めた上で、人工知能と人間の付き合い方というか、関わり合い方というか、それでもできる人間の強みとは何か?を含めて深く色々考察されているのだなと思う。羽生先生曰く、棋士の強さは美意識である。この美意識というのは「安心や安定から来るもの」というのが先生の見解で、個人的にはここが一番膝を打つポイントだった。基本やセオリーは安心する。この手を打てば間違いないという自信がすんなり湧いてくる。違和感がない。真っ直ぐ筋が通っていて、間違いのない一手だと思えることが、美しい一手を打つ美意識の根拠となるものだろうか。過去に美しいものも今にしてみれば醜いと感じるかもしれないが、変化で培われるものもある。将棋や美意識とはまた少しずれる私の感想だが、「言われてみれば美しいって、安心や安定かもしれない」と思えて面白かった。安定した遺伝子を持つであろう人間が美形や健康な人だろうし、金のある人は経済的に安定している。まあ世の中には、危なっかしいものが美しいと思う人もいるかとは思うので、あくまで個人の感想にはなるが、ここまで読んで十分面白かった。続きは後日読もう。

ゴールデンカムイ 314話 / 野田サトル

本日最終回。野田先生お疲れ様でした。途中からバンバン人が死にまくって、最終回は大丈夫か?全滅したりしとらんか?と不安に思っていたものの、過不足なく、良い終わり方だった。ヴァシリ生きてたんだな……。

SPY×FAMILY 54〜62話(中編) / 遠藤達哉

ジャンプ+の漫画。そういえばアニメ化したなと思って、ジャンプ+で読める文を一気に読んだ。最新話、結構展開が暗いし人もバンバン死んどるが?アーニャが画面に居ることの効果を思い知らされる。

ハイパーインフレーション 36話 / 住吉九

ジャンプ+の漫画。下ネタ度数とちのう指数が比例しながらハイパーインフレーションするのやめてもらって良いですか?と毎週思って面白く読んでいたが、今回は下ネタが控えめ。タイトル伏線回収話。ハイパーインフレが起きる時の流れの説明がとても分かりやすい。毎週サクサク展開で進むから、まだ36話しかやってなかったっけ!?ということに驚くのよ。

教養(インテリ)悪口本 / 堀元 見

みえるちゃんのお兄さんが書いた本だっけ?面白かったのでスイスイ読めた。読了。
メチャクチャ偏見なのだが、普通の人間が中途半端に性格が悪いことに関しては「モヤっとした嫌さ(しかし自分も含め、世の中のみんな似たようなものだし、たまたま発露のタイミングに居合わせてしまっただけだよなという諦念)」になる一方で、頭がいいことで売ってるタイプの人がたまたま性格悪いと、その知能の高さと性格の悪さが、いい感じに・時に悪い感じに噛み合って発露されるので「面白!」になるか「こいつ、普通に嫌いだな」とはっきり分かれるような気がする。そういう意味では、この本はバカとかアホとかいう低レベルちくちく言葉を「世界で一番大きな花だね!(様々なニュアンスを込めたラフレシアの意)」と言い換え図鑑するので、「面白!」がるための本だろうか。普通に知らない・そこまで深く考えてなかったインテリ知識が満載で、それを元にいかに悪口を創造するかという試行錯誤と閃きが見え、そこもまた面白かった。
この本を読んでいる最中、「そういえば私もロシア文学で長編読んだことない……読んだことあるロシアの本何かあったっけ……あれだ!アントン・チェーホフの『ねむい』!(眠れない少女がいかに眠れるようになったかという短編)」と思い出してしまい、睡眠時間足りてない自慢の人に対して「だからステキな笑顔なんですね!」って言うのはどうだろう、と連鎖的に悪口を考えてしまった。ヒネリ不足で教養悪口になっとらんやないか。なかなか難しいな。

劇場版名探偵コナン 緋色の弾丸

今日まだ書くことなんかある!?自分で困惑しとるわ。
GW中にコナンの映画を見に行く予定があるため、復習がてら前回の映画を見てみた。まあ多分「赤井がなんか銃をパンって撃ついい感じの見せ場があるやつだろうな」くらいの予測で見ていたが、まあまあその通りだった。ここは下手に意外性なんかなくてもいいからな。毎年期待通りの出来よ。犯人の片方は割と最初の方で分かったけれど(伏線の貼り方が易しかったため)、もう片方は全然わからんかった。コナンの中では沖矢昴が推しメンなので、今後如何なる展開になったとしても赤井くんに戻って欲しくない……一生沖矢昴で居てくれんか?ダメか。
名古屋がメイン舞台だったので、「名古屋城のここ、藤が綺麗なところだ!」「オアシス21だ!」とすぐ分かったところは楽しかったな。コナン映画は毎回その場で突っ込みたいことが多すぎるので、映画館で見るより、誰かと家でみたり、Amazonでウォッチパーティした方が楽しいのかもしれん。