フランス旅行記のコミックエッセイ3作、『フランスふらふら一人旅 パリ・アパルトマン生活編』『パリ・美術館巡り編』『モネの足跡をたどる列車旅・前編』を一気に読む。作者の方は漫画家のようで、フランス近代史あたりをテーマにした漫画を描かれているっぽい。女ひとり、単身で何度もフランス旅行に行くという行動力は素直に凄いと思うし、中谷美紀っぽいとも思った(?)。
世界史あたりの本を読んでいると、ヨーロッパ各国の革命・遠征軍・植民地支配云々がどうしてもメインになるので、若干のネガティブイメージが私の中に芽生えてしまうこともあるのだが、たまには純粋に各国の良いところを見たって良いだろう、ということで読んだ。ウソです。盛りました。(読み終わった後に考えついた後付けの設定)
著者の方は漫画家ということもあり、芸術に強い関心があるようで、どの本にも訪ねた美術館についての詳細な記述と基礎画力高そうなイラストが豊富にあり、そういったもので埋まったページを眺めるだけで楽しかった。フランスは芸術の国って感じだもんな。あとは美食もか。やっぱパリって……オシャなんやな!
どうやら著者の推し画家はクロード・モネであるようで、フランス旅行記の『モネの足跡をたどる列車旅・前編』のほかに、この後編、『モネのキッチン』という漫画を描かれているようだった。私は、モネといえば「睡蓮……日の出……あと日傘のレディ!」くらいのボンヤリした思い出しかないのだが(名古屋に住んでいた頃の美術館のイベントで何回か見た覚えはある)、印象派って、19世紀後半から現代に至るまで、こんなにも人に影響を与えたジャンルだったんだなあ、と改めて気付かされた。印象派って、なんか印象にないんだよな…印象派なのに…(?)。これも地理とかと同じで、知れば知るほど面白い分野ではあるんだろうな。フランス史を見て上がったり下がったりしていたフランスへの好感度が、ちょっと上がったコミックエッセイだった。