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映画:劇場版 仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル

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仮面ライダーオーズと、暴れん坊将軍の上様がコラボしたことで有名な2011年の映画。気になってはいたものの、まあ実家に帰ったら妹と見るか……と思って取っておいた映画である。なんで取っておいた?(妹と見る必要あるか?)
ちなみにAmazon primeで有料(400円)でした。

劇場版 仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル

仮面ライダーオーズって10年経ってるの!?嘘でしょ!?
ともあれ、事前情報で「暴れん坊将軍が出る」「上様の銀幕デビューがこれ」「孫と行ったおじいちゃんおばあちゃんが号泣」とだけ知っている状態で見たのだが、思ったより上様の出番がなかったな!?号泣するシーンとかあった!?
あらすじは以下の通り。

鴻上会長がドイツの奥地で「失われたメダル」の封印を解き、それとともに古代の錬金術師・ガラが復活した。ガラは世界を終わらせ、新しい世界に作り直すと宣言し、東京一体を土地ごと持ち上げてひっくり返しーー

私「ここらの世界観が女神転生なんだよな」
妹「分かる」

ガラの配下のピエロ女たちによって欲望を刺激される人間!具体的にはレンガ(100万円札束)5個をちらつかせられて欲望に溺れるものたち!貯まる欲望のコイン!めちゃくちゃ強い配下たち!

私「エ!?上様が出てこないが!?」

と思ったら、謎の錬金術によって東京と江戸が入れ替わり、土地ごと混じり合う!江戸の人間vs東京の人間!揉める民衆を宥める火野映司(主人公)!コアメダルを狙い、襲いかかるヤミーたち!揉める大衆!助太刀する謎の貧乏旗本!

私「ここだけ暴れん坊将軍の間の取り方なのなに?全体的に巻いているのに上様周りだけは巻かない、時代劇の矜持を感じる」

間を挟んで家族シーン!再度襲われる主人公たち!メダルの足りない状況を見て、上様がーーメダルを渡す!

上様「このメダルは徳川家への献上品だ」
私「徳川家への献上品?!?!?」

カメメダル
江戸時代における徳川家への献上品であり、火野映司は八代将軍・徳川吉宗からこのコアメダルを授かった。

江戸パートで役目を終えられてしまう若様!
まあその後なんやかんやあって、仮面ライダーフォーズがスポット参戦したり、セブンスドラゴンみたいな絶望的な強さのラスボスを、力を合わせて世界の平和を取り戻す!というところなのだが、う、上様ーッ!?上様の出番が少ない!いや、シナリオの展開や伏線回収の滑らかさには文句のつけようがないが、上様の出番が少ないというところだけ……悔いが残る!アレ!?あと私、上様が謎のノートパソコンめいた物品を操作している画像を見たことがあるような気がするんだけど、この映画由来ではない?この映画では見かけなかったぞ……まだ私の知らないクソトンチキコラボを上様がどこでなさっていたのかが気になる……!

上様の出番を期待しすぎたあまりハードルが高くなってしまっていたが、結果的に上様の出番が5分くらいしかないので、ちょっとそこは残念だった。しかし、仮面ライダーオーズの映画としてみれば、ちゃんと話は面白いし、次の仮面ライダーフォーズへの繋ぎ・顔見せにもなっていい映画だったと思う。

雑談:マトリックスについて

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Youtubeを見ていたら、急にオススメに出てきたこの動画を見ていた。

「マトリックス3部作」は何の話だったのか?/ ネオはなぜ強い?/ マトリックスは「ウィンドウズアップデート」の話?

「マトリックスはWindows Updateの話」「現実世界でもネオが超能力みたいな干渉をしたのは無線(WiFiとか)で機械に干渉したから」「スミスが暴走しちゃったからネオは機械と手を組んだが、厳密にいうとこういう問題があったから」などなどの色んな考察が出てきて、それを見ながら「マトリックスってそういう話だっけ!?!?」と100回くらい呟いてしまった。
もちろん個人の考察によるものなので、エヴァの深読み考察を見ているのと同じだとは思うが、マジでマトリックスそんな話だっけ?まるで覚えてないぞ。

マトリックスは示唆に富んだ描写が多々出てくるSF映画なのだが、私にとって印象深かったのは、マトリックスという仮想現実を動かすシステムプログラムが語ったその世界観になる。かつて人間と機械の争いがあり、それに勝利した機会は人間を生ける電池として利用することにした。捕えられた人類は培養液を通して機械に接続され、その意識をマトリックスという仮想現実に集約される。そして、そのマトリックスは、この電力を長らえさせるため、試行錯誤を行なってきた。うろ覚えの意訳なのだが、「マトリックスの最初のバーションでは、この仮想現実は完璧な理想郷だった。しかし完璧を人間は受け入れない。やむなく不完全さを取り入れ、少しずつ不合理に、不完全に、そして選択をさせることで、大半の人間がこのマトリックスに順応した」みたいなことを言っていたと思う。人間は完璧を求めながらも、完璧であること自体には苦痛を感じる。これなんだよな。私も、人間は「間違ってもいいから、自分がコントロールしているという実感」が欲しい生き物だと思う。完璧な世界は自分ではなく外部がコントロールしている状態である。それを受け入れさせられ、かつ完璧だから直しようもない、壊すこともできない、それが苦痛でマトリックスを拒否するというは納得できたなあと。

「マトリックス」「すべてがFになる」「ユーフォリア」などなど、世には仮想現実をモチーフにした作品が色々あるけれど、こういう擬似的な世界を介して登場人物たちがどういうアプローチや解釈を取り、人間の生きる上で不可欠になる要素を何と定めて結論とするのかを見るのは、大変楽しい。またマトリックスシリーズ見直してみようかな。

映画:惑星ソラリス(その1)

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SF(ソ連・崩壊してない)

惑星ソラリス / 1972年 映画

SF小説「ソラリス」の映画版(ロシア製)。結構古いやつ。DVDのパッケージの裏側を見たら「1972年ソヴィエト連邦モスフィルム製作」とかあって、この会社があった当時は、まだソ連が崩壊していなかったことを目の当たりにして、メチャクチャ笑ってしまった。そういえば、古いSF小説も大体ロシアは出てこずにソビエト連邦のままなんだよな(SF小説が出た当時はまだソ連が崩壊してないから)。もしかしたらSFってのはソビエトが崩壊しなかった世界線なのかもしれん。

『ソラリス』というのはダブルクロスというシステムのTRPGをしていた時に知った用語で、「なんか精神に干渉してくるやつの意」というフンワリした認識である。

さて50年前の古い映画か、現代の映画のビジュアルになれきった身で耐えられっかな…と失礼極まりない偏見を持ちながら見始めたが、解像度が低いくらいで、特に問題もなかった。画像はカラーだし、音声もぼやけていない。強いていえば、上映の途中で166minか…60+60+46…エ!?2時間46分!?という時間に、ややキョドキョドしてしまったくらいか。これはロード・オブ・ザ・リングに匹敵する長さでは?映画大好きポンポさんを呼んできて、90分映画にリメイクしてくれないか(気弱)

さて本編。父の家に身を寄せている、少し影のある主人公。父に呼ばれて庭から家に戻ると、父の友人の科学者っぽい男に、『惑星ソラリス』の報告ビデオを見せられる。
このソラリスという惑星については、過去十何回も調査を行なっており、目ぼしい成果も無いため、そろそろ打ち切られる気配が漂っていた。しかしながら、今回は異変があったようだ。その異変を報告するビデオの中のパイロットは、霧を抜けた先に奇妙な庭園を見つけ、そこで人間の赤ん坊を見たと言っている。4mほどある巨大な赤ん坊がいた、目は青く黒髪だった、とのこと。報告の途中で、ビデオの中の全員が「こいつ頭がおかしくなったんやな…」って顔して聞いてる。実際、映像ビデオには何も写っていなく、どうやらパイロット自身にしか視認していないようだ。そのビデオの中のお偉いさんたちは、どうやら惑星ソラリスは思考能力を有し、精神に干渉しているようだとの見解。赤ん坊は、ソラリスが干渉見せた幻覚と結論づけた。しかしながら、パイロットは「確実にいた」と訴えるし、それを支持する学者もいた。そう安易な答えを出してもいいのか?そのビデオは途中で打ち切られるが、主人公の父の友人である科学者は、主人公・クリスに見解を求める。しかしクリスはどこか投げやりな返答で、その科学者を怒らせてしまった。

科学者「ソラリスの研究の仕方は、道徳性に立脚した研究じゃないとね」
クリス「非道徳でも目的は遂げられます。ヒロシマのように」
私「ソ連〜〜〜〜〜〜〜〜」

科学者「それでは本末転倒だ!話にならない!(激おこで帰る)」
私「ソ連の真っ当な科学者~~~~~~~」

それにしても、確か前に読んだSF小説の『星を継ぐもの』でもあったけど、会議の途中でバンバン煙草を吸うんだよなあ。この辺、時代って感じだな。
映画を途中で止めるのはどうかと思うが、2時間46分もあるらしいので、今日はここまで!(0時間33分)
映画を見てイメージを掴んだら、積んでいた小説を読むことにしようと思っている。