「漫画」の記事一覧

漫画:呪術廻戦 21巻 / 芥見下々

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普通に21巻のネタバレを踏みそうになって、「あ!?お!?え!?もう発売されたっけ!?」とKindleの購入履歴を二度見した。え!?予約していたはずだが!?なんで通知が来なかった!?(実際は予約されてなかったからだよ)

呪術廻戦 21巻 / 芥見下々

そういうわけで、慌てて購入した21巻である。ジャンプの定期購読で毎週きっちり呪術廻戦を追っているので、この巻に収められた話は大体知ってはいるのだが、改めて読み返すと懐かしくて面白い。そうそう、突然科学監修にくられ所長の名前が出てきて二度見したとかあったし、パンダのお辛い弱体化もあったり、「ボディがお留守だせ!」とゴリラが言い始めた時は「草薙京!!!!!!!!!」とかつてない血圧の上がり方をしたし(KOFが私のオタク人生の始まり)、金ちゃんがパチスロ術式使い始めた時は「????」ってなったし、鹿紫雲くんと金ちゃんが大変いいキャラで毎週「頼む〜!両方とも死ぬな〜!」って祈っていたことを覚えている。

とはいえ、登場人物が命を賭ける漫画を見ることが多いので、ある意味毎週「エーン!両方とも死ぬな〜!」とは思っている気もする(今週はヤングジャンプのジャンケットバンクを見て思ったし、その前は少年サンデーの葬送のフリーレンを見て思ってた)。

しかし、何度見ても「三対で観測しあうことにより自我が安定する」というパンダの設定にある魂の話が好きだな。この漫画は『私とあなた』だけで安定するような世界観じゃないんだな〜〜みたいな面白さがある。呪術廻戦は、キャラクターも好きなんだけど、設定や世界観の骨子も好きなんだよなあ。

そういえば、まだSF小説の『三体』をちゃんと読めていないのだが、あれはどういう意味だったんだろう。年末年始に読んでみるか。

漫画:週刊少年ジャンプ52号

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今週のおじゃんぴ。
まだタコピーの作者さんの新作を読むのが怖くて、ずっと保留にしたまま置いてしまっている。Twitterのタイムラインで新鮮な悲鳴が毎週聞こえて来るんだよな〜〜〜〜

▼呪術廻戦 第205話 星と油 / 芥見下々
能力に対するメモリが云々と聞くと、完全にヒソカが思い浮かぶんだよね……♣︎
羂索が推しの一人なので、最近の出番・活躍が多いことに気分よくニコニコしながら見つつ、「それはそうと早く夏油に体返してくれます?」と毒付いている訳なのだが(夏油も推しの一人)、今週の突然の両腕欠損に死ぬほどビビり散らかした。九十九ネキがんばえ〜!!でもできるだけ脳以外の身体の欠損はやめていただけますか!?!?!?
特級の領域展開対決でワクワクしている。結界術に強い羂索に分があるかな〜〜と思っていたが、天元の干渉で勝負の行方が分からなくなってきたな。次回がたいへん楽しみ。

▼HUNTER×HUNTER No.386 結成② / 冨樫義博
今まで幻影旅団を覆っていたミステリアスベールをこんなにも丁寧に剥がしに行っているってことは、いよいよ全員死ぬじゃねーか!!!でも、ウヴォーが死んだ時に、クロロが「ウボォーさん聞こえますか?オレ達から貴方への鎮魂歌です」って言ってたのを思い出して、『ウヴォーさん』呼びの伏線がちゃんと回収されたことに胸が熱くなった。またHUNTER×HUNTERを一から読み返したくなってきた。

▼僕のヒーローアカデミア No.374 Butterfly Effect / 堀越耕平
この地獄いつになったら終わるの!!!?
もう君野お父さんのHPもMPもマイナス振り切ってるのよ!荼毘くん!聞いてる!?荼毘くん!?
ワープってやっぱクソだわ……。(嗚咽)

漫画:セレブ漫画家一条さん 1 / garnet

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元々はTwitterかPixivあたりで流行ったWEB漫画(セレブな女性が漫画家をするコメディ系の漫画)っぽい。Kindleのセールで爆安(98円)だったのがきっかけで目に留まったのだが、どうやらこのセール、百合漫画特集だったっぽいので、一抹の不安を感じる(百合ジャンルに対して合う合わないの差が激しい)のだが…!まあいい、見てみればわかるだろう。ということで、いざ鎌倉!

セレブ漫画家一条さん 1 / garnet

全然大丈夫な方の百合でした。百合要素はそんなになかったし、何より気軽に読めて面白かった。

漫画の設定としては、漫画家兼妙にリアルな経営者視点を持つ美人の社長(22歳)が、ビジネスでは百戦錬磨ではあるものの、漫画家としては連載を持つことができず苦戦している……みたいな、『一見バリバリのキャリアウーマンで近づきづらいが、女性としての可愛さもあり、それが全面に出てくるのが漫画で四苦八苦しているときか、世間からズレていることが発覚したとき』とギャップで殴ってくるタイプのアレ。

別の作品の話になるんだけど、昔『辣韮の皮』という、登場人物全員がオタク活動をする四コマ漫画にもこの手の金持ち創作キャラがいて、「大金持ちのお嬢様が、創作以外の苦しみを金で解決するところが見てえ〜!!」という感想を抱いたことを思い出した。私はこの手の設定が好きなので、それも相まって面白かったな。

例えば、セレブで漫画家の主人公・一条さんが編集者と打ち合わせの最中、編集が「一条さんの漫画に出てくる、この商品の名称は実在するやつなんで、出しちゃまずいやつです」というようなごく普通の指摘を、「(電話で確認したところ)A社の株式は私名義の比率が50%を超えているので、A社の経営権握っている状態です」「じゃあ問題ないですね……」と、ひたすらマネーパワーで捩じ伏せるといったような主人公のセレブ芸が面白かったし、己の金や経営手腕で解決できない創作分野(連載漫画を持つという野望)については、ひたすら苦しんでいるところも良かった。良かった?(大金持ちのお嬢様が、創作以外の苦しみを金で解決するところが見てえ〜!!という欲望が満たせたので)良かったです。

登場人物のメインはこの主人公と編集さん、そしてライバル視をしてきたものの、すぐに懐いてきた女子高生漫画家(天才肌)の女の子の3人。最後の方にアシスタントキャラが追加されたところで1巻が終わり、盛り上がってきたところで、続きの2巻を見るか〜!と勢いに乗ったところ、2巻は出てないことが発覚して泣いてしまった。エ!?2017年の漫画で続きが出ていない!?この漫画のタイトルにも「セレブ漫画家一条さん 1」と、いかにも続きがありそうなナンバリングしているじゃないですか!?なんだろう、何かトラブルがあったのか……!いささか残念だが、続きを期待したい。

漫画:チーズ・イン・ザ・トラップ 1〜10巻 / soonkki

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店の本棚を見てると、めちゃくちゃ分厚い漫画×10巻の幅の勢いがインパクトあって、気になってしまったので手に取ることにした。中身を見てみたところ、左から始まる漫画のスタイルで全ページカラー……これは絶対に韓国の漫画や……と感じて、とりあえず読むことにした。話は逸れるんだけど、韓国のフルカラー漫画文化なに?手間のかけ方が毎回凄まじいのよ。さすがカカオ・ピッコマの国だよ。

チーズ・イン・ザ・トラップ 1〜10巻 / soonkki

物語の内容としては、経営学部に通う大学生の主人公(女)と、その学部の先輩であるところの王子系イケメン、あと多分三角関係の相手として出てくるヤンチャ系のイケメンをメインに、その周辺でとにかく人間関係がグチャグチャになり、それを引き金とした事件もバンバン起きまくる、いい意味でも悪い意味でも常にハラハラさせてくれる、胃が痛むような恋愛漫画となる。

当初こそ「外国の登場人物の名前を覚えられるのか……」と心配していたのだが、舞台は日本、登場人物は全員日本人に置き換わっていた。い、いいのか?絶対、韓国の大学の話だったと思うが?こっちに合わせて貰ってすまんな。

主人公は良くも悪くも真面目で努力家な才女、王子系イケメンは家にも才にも恵まれているが根は陰湿、とまあそんなお互いを見て、お互いに嫌悪感を抱いていたが、表面上は少しずつ打ち解けるようになり……しかし互いに一筋縄では行かない性格で、周囲も放っては置かず……というようなストーリーの流れになると思う。

しかし、そのことよりも、『元々は韓国が舞台の漫画だったが、それを日本に置き換えたことで感じる違和感』みたいなのを作中に見出すことが楽しかった。

例えば、登場する大学生たちの勉強への執念が、明らかに違うんだよな。日本で大学ものだと、レポートに追われつつもキラキラしたスクールライフを送っているような展開が多いような気がするのだが(偏見)、大学生たちは、誰も彼も大学の成績のことに必死になり、大体ギスギスしている。大学受験終わった後も死ぬほど勉強していた。

かと思えば、その割には登場人物たちは休学を選ぶことが多い感じがして、ちょっと不思議に思った。主人公も休学からの復帰というスタートだったし……ということは、おそらく韓国は兵役制度があるから、その関係で休学せざるを得ないため制度が充実しているのかも?ということに気づいたとき、「なるほど!道理で日本とちげえ!」と膝を打った。
そうこうしていると、主人公の親が蕎麦屋を始めた件も「絶対原作じゃ蕎麦屋じゃなかっただろ!原作の韓国版はなんの店だったんだ!?チキンハウスか!?」と気になって仕方がないし、読み終わった後に「しまった、車が左ハンドルだったかチェックするのを忘れた!」ともう一度ページを開くなどして、日本の漫画にはない楽しみ方ができたことが良かったと思う。

もちろんメインのストーリーも良かった。最初のうちは、全然状況が飲み込めないことと(無理やり日本版にした弊害が出ている気がする)、登場人物たちの性根の悪さ、1冊あたり1,000円を超えるという価格が多少こたえたが、後半になるに連れてこれまでの伏線が回収されていく気持ちよさは「さすが、海外に輸出しただけのことはある恋愛漫画」という感想に収まり、よい読後感だった。人間関係がめちゃくちゃになる漫画に耐性がある人ならオススメできる。

漫画:恋する名画 1〜2巻 / みもと

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「恋する名画?恋するワンピース的なやつかな?」などと抜かしながら深く考えずに購入して中身を見たところ、ピカソ『泣く女』、レオナルド・ダ・ヴィンチ『モナ・リザ』などの印象的な名画に因んだシーンが出てくる百合漫画の短編集だった。しまった、私にとって百合は、合う合わないの差が激しいように思えるジャンルなので、試し読みすべきだったか……!とは思ったものの、もう2巻買ったので読むしかないのだ。いざ鎌倉!

恋する名画 1〜2巻 / みもと

最初はほのぼのした短編漫画が多かったので、途中から無警戒でニコニコしながら読んでいたのだが、突然急にR18同人誌見たいなキツいやつとか、古のポンキッキの『学校のコワイうわさ 花子さんがきた!!』に出てきそうなホラー展開とかが出てきて、やや心が折れかけた。綺麗な絵柄とは裏腹に、出てくるキャラクターが性欲と欲望に忠実なの怖すぎるんだが〜〜〜!一瞬心が中学生に戻って「警告なしの強制レや児童殺害は地雷です!」と騒いでしまった。Pixivに群がるベイビーか?ともあれ、私が中学生(未成年)でなくて本当に良かった。

しかしこうやって読んでみると、全体通して「この話に名画のシーンの表現が必要か……?」という不可解さを最後まで解消できなかったのが、返って面白かったかも。私は名画を見るとき、その絵のモチーフであるところの女性に対して、特に性欲とか美しいというような感想を抱かないのだが(画家の時代背景や、その絵に対して後世で見出された価値はなんなのかとかのストーリー性が気になるタイプで、技巧や姿形そのもののには「すごいな〜」くらいしか思わない、美術に関する素養の貧しさが露わなタイプ)、この作者さんの感性はそうではないということだもんな。女性体にエロスを見出せる。絵画などの芸術は、それ自体と、観察するものの対面あって完成するとは聞くが、やっぱり解釈は個々人によって異なるのだろう。誰しも同じ感性ではない、少なくとも私は違う、というのが、この漫画の(異性愛ではないという後ろめたさを持つ登場人物たちの)恋愛にもなんとなく結びついて、そういった意味で結果的には面白がることのできた漫画だったかもしれない。

読んでいくうちに「そういや私が好きな絵画って、風景がメインで、人間を主題にしている絵画が好きってことはそんなに無いかもしれない」と気付けたりしたしな。と思ったが、オタクならみんな大好きなゴーギャンの『我々は〜』と、モネの『散歩、日傘をさす女』は好きかもしれない。どっちだよ。