現代詩というジャンルになるのかな。基本的に現実の恋愛にまつわるあれこれには斜に構えて見てしまう方なのだが(本当に人を愛したことがない人種か?)、小説や漫画、歌など創作の恋愛沙汰についてはファンタジーということで大変楽しんでいる(真に人を愛したことがない人種〜〜)。しかし、この現実と創作の区別が曖昧になる「詩」というカテゴリーについて、どのように反応すればいいのか考えあぐねている。詩だし、そこは感じたまま感じたことを受け取ればいいのか?詩集で恋愛の心情を描いた詩を見るたびにこんなことを考えたりするのは、言い訳している私自身もまあまあ面倒くさい。しかし、いつか何かを考えつくだろうと思って今日もまたぼんやりページを捲るのであった。なんの話だった?最果タヒさんの詩集は、その辺のメタな認知も織り込んだ上でやや自嘲ぎみ、まあそういうものだよね、といった諦観も含めて展開されるので受け入れやすいという話だよ。
一通り読んだ中で、「惑星」が一番しっくりくる。脳内に弊カプを住まわせている身としてとてもわかる。その次に、ああ…と共感が芽生えたのは「猫戦争」の前半だった。詩を読む時、余計な現実が目に入らなくなるので、その余白のある意識を錯覚できる瞬間が一番好きなのかも。
自分と他人を比較するな
もし比較するならあなたは自分自身の自尊心を傷つけているヒトラー
天才たちの人生図鑑 P203
梨の実の味が知りたいのなら
自分の手でもぎ取って食べてみなければならない
本物の知識というものはすべて直接体験するなかで生ずる毛沢東
天才たちの人生図鑑 P211
なんとなくパラパラと捲っていたんだけど、いい感じの偉人の名言が次々紹介される中、急にヒトラーや毛沢東の名言が飛び出てきたのでバチバチに笑ってしまった。特に自分と他人を比較しない、というのは現代でもよく言われることなので、危うく「自分と他人を比較するのはよそう!ヒトラーもそう言ってた!」みたいな構文が私の中で生まれてしまうところだった。
ちょ……ちょちょちょ………ハイパーインフレーションまで展開を地獄にすな………タコピーのとき俺を励ましてくれたハイパーインフレが急にこんな……マジでそろそろ終わるのか?エーンもっと読んでいたいよ〜!