「2022年5月」の記事一覧

《クーデグラ》《プリーズ!》《ゴスペル》

水色チェックマークのあるタイトル作品のネタバレを含みます

昨日ワクチン3回目の接種を受けたのが、まったく何の副反応も出ずに終わってしまった。頑健で良かった。

われはロボット/ アイザック アシモフ

続きから!

第4章「野うさぎを追って」。度重なるロボットたちのエラーにうんざりしつつも、その一つ、仕事の間記憶を失うロボット・デイブを様子を例の男たちがチェックする話。この二人組、もしかして最後まで出るやつ?
昔のロボットは良かった〜今のロボットみたいに複雑な計算をしすぎて狂ったりせんから〜みたいな懐古主義の世間話面白いのよ。人間の考え方はそうそう変わらないよね、例え技術は飛躍的に向上しても人間の考えも比例して向上するわけじゃないからな、という偏見を強化してくれる。デイブの六本指(サブロボットたち)のエラーに対する推理と対応が良かった。

第5章「うそつき」。語り手のロボット心理学の女博士の過去回想になるのかな?これまでは『ロボット工学三原則』をキーにロボットたちがおかしい動作をする、という話がメインだったが、今度は人間側の話かな。
彼女が所属する工場で製作されたとあるロボット・ハービイが人間の思考を読んでくるようになった、テレパシーでも使っとんのか?ということで揉める話。一体どういうことなんですか!?ロボット心理学者の先生!
読み進めるうち、途中で心苦しくなりはするが、終わり方は良かった。
人はそのようにロボットを作った。己のために作った、決して害することのないように、という第一条の話。

きみは本をつきつける。

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バーナード嬢曰く。6 / 施川 ユウキ

最近本の文字を読む気力を失っているが、読書体験っぽいことをしたい……そうだ!バーナード嬢読もう!ということで新刊買いました。そんな読み方でいいのか?この漫画は、本が好きな高校生4人くらいが延々と読んだ本や読まなかった本について雑談したりしなかったりする話で、私よりも遥かに読んでいる読書好きの男女3人と、私と同じくらい読んでそうな女主人公ちゃんが、読書を題材にあれこれ喋って交流を深めていく流れが好きです。毎回題材にする本のジャンルは小説メインなのかな?これ読んでて思い出したんだけど、そういや私も『三体』積んでたな。

われはロボット/ アイザック アシモフ

上記の漫画のおかげで小説を読む気になった。サンキュー。

2章の「堂々めぐり」。様子がおかしくなったスピーディというロボットを追いかける二人の男の話。
水星の特殊な条件下と人間からの命令がスピーディの『三原則』を狂わせた。ロボット工学の第二条が彼を前に進め、第三条が突き戻す。二つの矛盾をループ処理で繰り返すうち、スピーディはどんどんとおかしくなり、狂ったように遊び始めた。どのような状況や指示を与えれば彼を正常と思われる状態へ戻すことができるのか?スピーディの行動無くしては、人間の男たちはこの水星に生きることは叶わない、さてどうする?みたいな話。面白かった。

今日は2章までにしとくか、と思って本を閉じようとした瞬間に目に入る3章のタイトル「われ思う、ゆえに……」。これはタイトル勝ちでは?ロボットがデカルトするの?もう読むしかねえ。

2章の男二人組が新しいロボットを起動させた。QTモデル、名前はキューティ。キューティは妙に人間めいた神秘的な口調で、組み立てた男にこう告げた。「あなたがわたしを作ったとは、とうてい考えられません。」根拠は直感、という。ロボットが直感を根拠にするの面白いな。このことを「論理的に立証して見せます」とキューティは言う。ロボットは人間を見て、このような柔らかくて脆弱なものが自分のような優れた存在を作ったとは考えにくいと結論を出したらしい。でもまあ、確かに、人間も自分たちのことは(自分より明らかに優れた)神が作った、とするからな。ロボットは、ある条件ではロボットより遥かに劣るであろう人間から我々ロボットが作られた、という前提は間違いでは?と疑うのもわかるよな。だって、神が人間を作ったと思うような人間が組み立てたような存在だからな。同じ結論を出してもおかしくはない。そういうことか〜?と思いながら読んでいたら、『主』の存在を確信したらしいキューティが他のロボットたちにこの『宗教』というシステムを広めて、ロボットたちは仕事をしなくなった。人間は主に逆らう。この神聖を汚す。やがてロボットたちは、人間をコントロールルームから追い出しーーー。もうこの時点で抜群に面白い。最後は君の目で確かめてくれ!(攻略本)

失われた猫 / 森博嗣、佐久間真人

本を開いて右半分が文、左半分が絵という感じの絵本。人間を取り除いた建築物だけの世界に、なんからの使命を帯びて生きる猫たちの話。日本語の下に、読みやすい英語も書かれていて、絵の雰囲気もよかった。『少女終末旅行』みたいな雰囲気が好きなので、それもあって世界観に浸れたのかも。これは前作『猫の建築家』の続編になるのかな。ぼんやり何かを考えたい時に向いているのかもしれない。

将棋ってなんなんだろうな

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週刊少年ジャンプ 2022年23号

月曜日はおじゃんぷの日。

呪術廻戦。「引き寄せた確変!!」じゃないのよ、煽り。これがコンプラ術式ですか!?乙骨先輩に並ぶかもしれない領域展開!?上層部に嫌われる術式なのも残当なんだよな。よくわからんのだけどこのCR私鉄純愛列車、ヒロインのライバルポジションの女子が「わざとだよ?」って言ってくる確定演出きたりしない?(NANA世代)

高校生家族。当初はパパばかりに意識が向いていたが、春香ちゃんの将棋部活が始まった途端ダントツで面白いんだよな。裏の社会の将棋打ちに対して「殺しにかかってる」じゃないのよ。殺し合いのらせんといい、将棋って一体その……何?そして最後は春香ちゃんの性格と持ち駒のルールでことを治めるのがうますぎる。高校生家族は将棋漫画だったのかもしれないな。

アンデラ。おま、お前……おまえー!!それはそうなんだろうけど、そうじゃないだろうが!カップルは全員幸せにならんかい!だめ!?

名古屋以外全部壊滅。ジャンプラの読み切りだが、まあ同じカテゴリに入れておこう。主人公くん、「日本を名古屋の支配から救うものだ」じゃないが?大阪、広島、名古屋に住んでいたので、大体のネタがわかって楽しかった。もっと争って欲しい。そしてお前たちが疲弊した頃に、我が静岡が全てを手中に収めるという寸法よ。

もしかして作者はラオタに親でも殺されたのか?

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ラーメンハゲこと芹沢さん見たさに先日の続きから。このままだとラーメンハゲの夢女になってしまう。

ラーメン発見伝 8〜18巻 / 久部緑郎、河合単

『スープが冷めた日』の続きから、なんかイケメンが出てくる沖縄そば?ラーメン?の対決まで。18巻であってるか?ラーメンハゲこと芹沢さんが主人公の藤本くんのことを可愛がり(相撲部屋風)しているのをひたすら見せつけられていた。佐倉×藤本派の俺が黙っちゃいないぜ。急に藤本くんがザ・ラーメンマスクを名乗り始めた時は、思わず奥付の出版日を確認してしまったが、ちゃんと平成の発刊だった。本当かよ!?
全然ラーメンとは関係ないんだけど、この漫画で出てくるクリエイターとアレンジャーの必要とする素養の違い、客観視を失うこと、市場や流行についての考え方、立地環境などなど、フリーランスをやっている身としてメチャクチャ考えさせられるな。芹沢さんは、いわゆる『上の世代』に求める有能な人物像としての振る舞いがキャラクターのうちに完成されている感じがあるが、イノベイタータイプって感じで常に新しいものを作っていこうとする気概がある。主人公や若い世代のサブキャラクターたちは、改善・改良に優れたアレンジャー。新しいもの(情報・発想)は常にありふれているから、その中から好きなものを見つけて自分なりの匙加減を身につける感じなのかな。藤本くんが言っていた「ラーメンの多様性こそが、オレに取ってのラーメンの魅力の原点のような気がする…」というのは、共感できた。(だからこそいっぱいのラーメンに色々ゴチャゴチャ足し算してしまうのも)

らーめん才遊記 1〜11巻 / 久部緑郎、河合単

この話は一気に読んだ。主人公のゆとりちゃんの虚言癖ヤバくない?こんなに堂々と嘘ついて記憶を改竄する女主人公ちゃん(曰く「傲岸不遜で唯我独尊、平気で嘘をついて人を陥れる邪悪な女」)久々に見たぞ。
社会人としてどうかと思う箇所は多々あるのだが、「まあいうて自分も当初大差なかったかもしれんし、自分より明らかにゆとりちゃんが使える人材なのでその時点では負けているわけで、私も黒歴史をその場で塗りつぶすくらいの才能欲しかったな……」となる。なんの話?ゆとりちゃんのこと、思っていた以上に好きになったという話だよ。なんていうか、ゆとりちゃんの性格に難があるチートキャラ設定、これは実質ラーメン業界の五条悟なのだと思えば(?)好きにならざるを得ないんですよね(??)。メチャ面白かった。次は『らーめん再遊記』読まなきゃな。
「いいものなら売れるなどというナイーヴな考え方は捨てろ。」等、ネットで見かけたラーメンハゲの名言がいっぱい出てきて満足しました。(また情報を食ってる!)

ノンアルコールの強炭酸

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20代の頃、毎晩ビールやストロングゼロを飲むというヤバい習慣を持っていたことがあるんだけど、その飲み物をノンアルコールビールや強炭酸水に切り替えられるようになってから、毎日酒を飲む習慣を断つことができた。私はもともと酒を飲むときに炭酸系のものを中心に飲んでいたことが切り替え易さに繋がったと思うが(スカッとする喉越しのよさがあればアルコールの有無は二の次だったようで、ビールと同じテイストと喉越しで0kcalならノンアルコールを選択できる)、純粋に味を楽しむタイプの日本酒やワイン、ウィスキーなんかを味わって飲んでた人は、禁酒チャレンジの難易度ってどうなんだろうな。

時間の分子生物学 時計と睡眠の遺伝子 / 粂 和彦

以下のツイートを見かけたとき、そういえば『すべてがFになる』の真賀田四季も「眠ることの心地よさって不思議、それを望むのは、意識がなくなることが正常だからではないか?眠っているのを起こされるのって不快では?覚醒は本能的に不快なものに思える」みたいなことを言ってたな……というのがきっかけで、最近の睡眠に関する知見が気になって手に取ったような。

本の内容について、生物には、地球の回転に合わせた生体時計がある。まず第一に自律的に自動で刻む時計、第二に外からの調整ができること(光を浴びてリセット等)、第三に針が一周するのに約24時間かかること、第四に環境変化が起こってもその周期が安定していること。なんのためにこういう体内時計が必要なんだろう?という疑問について深く考えたことがなかったので、睡眠(外の気温が下がるタイミングで眠ることがデフォルトなら、その時間に合わせて前もってメラトニンを出すサイクルが必要)や、行動(夜行性なら夜を身体で定義する必要がある)に深く関わりがある、みたいな答えには納得できた。本日28%まで。