きみは本をつきつける。
水色チェックマークのあるタイトル作品のネタバレを含みます
バーナード嬢曰く。6 / 施川 ユウキ
最近本の文字を読む気力を失っているが、読書体験っぽいことをしたい……そうだ!バーナード嬢読もう!ということで新刊買いました。そんな読み方でいいのか?この漫画は、本が好きな高校生4人くらいが延々と読んだ本や読まなかった本について雑談したりしなかったりする話で、私よりも遥かに読んでいる読書好きの男女3人と、私と同じくらい読んでそうな女主人公ちゃんが、読書を題材にあれこれ喋って交流を深めていく流れが好きです。毎回題材にする本のジャンルは小説メインなのかな?これ読んでて思い出したんだけど、そういや私も『三体』積んでたな。
われはロボット/ アイザック アシモフ
上記の漫画のおかげで小説を読む気になった。サンキュー。
2章の「堂々めぐり」。様子がおかしくなったスピーディというロボットを追いかける二人の男の話。
水星の特殊な条件下と人間からの命令がスピーディの『三原則』を狂わせた。ロボット工学の第二条が彼を前に進め、第三条が突き戻す。二つの矛盾をループ処理で繰り返すうち、スピーディはどんどんとおかしくなり、狂ったように遊び始めた。どのような状況や指示を与えれば彼を正常と思われる状態へ戻すことができるのか?スピーディの行動無くしては、人間の男たちはこの水星に生きることは叶わない、さてどうする?みたいな話。面白かった。
今日は2章までにしとくか、と思って本を閉じようとした瞬間に目に入る3章のタイトル「われ思う、ゆえに……」。これはタイトル勝ちでは?ロボットがデカルトするの?もう読むしかねえ。
2章の男二人組が新しいロボットを起動させた。QTモデル、名前はキューティ。キューティは妙に人間めいた神秘的な口調で、組み立てた男にこう告げた。「あなたがわたしを作ったとは、とうてい考えられません。」根拠は直感、という。ロボットが直感を根拠にするの面白いな。このことを「論理的に立証して見せます」とキューティは言う。ロボットは人間を見て、このような柔らかくて脆弱なものが自分のような優れた存在を作ったとは考えにくいと結論を出したらしい。でもまあ、確かに、人間も自分たちのことは(自分より明らかに優れた)神が作った、とするからな。ロボットは、ある条件ではロボットより遥かに劣るであろう人間から我々ロボットが作られた、という前提は間違いでは?と疑うのもわかるよな。だって、神が人間を作ったと思うような人間が組み立てたような存在だからな。同じ結論を出してもおかしくはない。そういうことか〜?と思いながら読んでいたら、『主』の存在を確信したらしいキューティが他のロボットたちにこの『宗教』というシステムを広めて、ロボットたちは仕事をしなくなった。人間は主に逆らう。この神聖を汚す。やがてロボットたちは、人間をコントロールルームから追い出しーーー。もうこの時点で抜群に面白い。最後は君の目で確かめてくれ!(攻略本)
アイザック・アシモフ/小尾芙佐 早川書房 2004年08月
失われた猫 / 森博嗣、佐久間真人
本を開いて右半分が文、左半分が絵という感じの絵本。人間を取り除いた建築物だけの世界に、なんからの使命を帯びて生きる猫たちの話。日本語の下に、読みやすい英語も書かれていて、絵の雰囲気もよかった。『少女終末旅行』みたいな雰囲気が好きなので、それもあって世界観に浸れたのかも。これは前作『猫の建築家』の続編になるのかな。ぼんやり何かを考えたい時に向いているのかもしれない。