羽生善治の『人工知能の核心』に出てきた「その芸術を創造したのが人間かロボットかの区別がつかず、またロボットが作ったとわかると評価を下げる人間の性」と、『ラーメン発見伝』に出てきた「大半の客はラーメンの味なんて分かってない。モナリザの贋作を見分けられる奴がどれだけいる?」みたいな話、さては同じでは?(それはどうかな)
人工知能やロボットなどの本が続いたことで、「さすがにそろそろ読んでおいた方がいいのでは」という思いが強くなり、手に取った。かの有名な『ロボット工学三原則』で有名な1950年代のSF小説。ロボット心理学を専攻にしている研究者のおばあちゃんがいくつかの昔話を回想しながらインタビュアーに話す形式の短編集で、本日は子守ロボットの話までを読み終わった。1950年に出たSF小説なのに、もうロボットに仕事を奪われることを危惧する市民の心理描写があって、「人工知能に仕事を奪われる!」みたいな考えは70年前から出てたんだな〜ということが大層面白かった。まあでも、かつて産業革命もあったし、機械が人間の仕事を奪うという考えは当然といえば当然か。あとは、ロボット心理学というところで『TWIN SIGNAL』思い出しちゃったな。この小説が元ネタだったんだ。